第26話

そんな話を聞いてるうちに、気がつけば目の前には目的のクラブ。


一見真っ黒な箱に見えるその入り口には、赤いネオンライトの筆記体で「gleed」と書いてあった。


入り口付近に立つスタッフにつぐみが何かを手渡しながら話しているのを横目に周りを見渡せば、つぐみの言うイベントがあるからか大勢の客が屯していた。


それにしても、どこもかしこも目につくのは女の子達。


しかもなぜかみんな露出高めの服が多く、更には豊満な体を惜しげもなく晒すから、「もしかしてこれは人混みに紛れて触れるのでは?」なんて思ってしまう私はおっさんなのかもしれない。


それに引き換え私はというと、バイト終わりで来たせいもあってスキニーにTシャツというラフな姿。


普段は気にならないそれも、ここではむしろ浮いてるんじゃないか?なんて思っていると、受付を済ませたらしいつぐみから「志乃、行こう」と声を掛けられる。



「任せちゃってごめん。料金いくらだった?」



そう言ってカバンから財布を出そうとすると、



「今日は女性客限定で無料なの!だからドリンクチケットだけ中で買えばいいよ」



その言葉に、どうりで女性の割合が多いわけだ、と納得した。

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