第16話

高校時代に人とコミュニケーションを取ってこなかった私は、対人関係のブランクがありすぎて、いまいち言葉の選び方が分からない。


慌てて、悪い意味じゃ無いですよ、と付け足そうとして澤田さんの顔を見たら、何故か目を泳がせていた。



「…?」



これってどういう状況?


うまく状況が飲み込めない私に澤田さんは「…どうもありがとう」と言った後、かき込むようにご飯を頬張っていた。


私が食べ終わるよりもはるかに早く食べ終わると、



「…また、時間が合えば一緒させてもらっていいかな」



伺うようにそう尋ねて来たから、



「別にいいですけど…」



そう言うと、「よかった。じゃあお先に」と小さく顔を綻ばせて、足早にその場を去って行った。


…あんなに早食いして大丈夫なのだろうか。


休憩室を後にする後ろ姿を見ながらそんな心配をしてしまった。

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