雪国の見守り人 -ローカル天気予報の舞台裏-
風雪詩人
第1章 冬の白猿
第1話 二つの計画と雪国の異変
山形県
そんな地方都市の中に、置賜予報センターがある。この企業は地域に根差した民間気象会社であり、置賜地域をはじめ周辺地域の気象特性を独自に研究・解析している。さらに、契約したクライアントに対して、独自の気象予測やコンサルティングまで行っていると言うのだ。
気象予報士・
ある日、先輩の
「最近、吾妻の山の気象データが異常だ。普段は雪の少ない場所で積雪が急増したり、予測不能な低温が記録されてる。朝日連峰と飯豊連峰の隙間を抜ける風が変調して、『置賜の冬の気象理論』とも異なる傾向が見られるようだ。知り合いの除雪業者のおじさんも『何だか、この冬の雪の降り方はおかしいぞ…』って言ってる。佐倉、お前ならこの原因を解明できるんじゃないか?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます