*おひとり様満喫の予定が・・・*
第2話
「そんな事言って、良いの?旦那、怒るよ?」
「良いのよ。どうせ、聞こえないし。」
「じゃあさ、
今日、総務と飲み会が、あるけど、行く?」
「飲み会?・・・・・今日は、止めとく。」
「あら、珍しい。」
賑やかな所は、嫌いじゃあなかった。
誰かと、話すのは、好きだし。
社内の飲み会は、出会い目的じゃない。
親睦を目的とした、気軽な飲み会だ。
だから、
旦那様には、後承認で気軽に行ける。
だけど、今日は、行く気がしなかった。
それは、この後に、起こる事の、
予感だったのかも、知れなかった。
就業後は、一人で、
気晴らしに、本屋へ行ってから、
帰って、ゆっくり、お風呂に浸かりながら、
新作の本でも・・・読もっと。
今日は、おひとり様満喫デー。
そう、思った時だった。
自分のデスク内線電話が、鳴った。
RRR...RRR...RR
カチャ
「はい、経理課の橘です。」
「営業の斎藤です。」
「・・お久しぶりですね。」
「アポ無しで、申し訳ないのですが、
本日、6時に、
いつもの所で、お会いできますか?」
「えっ?」
「話があるのですが、
ご都合は、いかがですか?」
「・・・・・はい。承知いたしました。」
私は、驚いた。
営業課の斎藤克巳とは、
入社した時の、私の研修担当者だった。
研修期間中、彼のアシスタントだったのだ。
仕事以外にも、色々な事を、教えてもらった。
結婚する前は、
毎週の様に、アフター5に、誘ってくれた彼も、
研修期間が終わっても、
数か月に1回位は、食事や、飲みに誘ってくれた。
だけど、最近は、ご無沙汰だった。
営業が、新商品の売り込みで、
忙しいかった事も、あったのだろう。
それにしても、彼にしては、珍しい。
アポ無しって言うところが・・・・
話って、なんだろう?
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