第60話

そう言えば、山積みポテチ好きなときに食べて良いっつってたな。



「食べちゃおっ」



跳ねるようにベランダから出て、部屋の中の山積みポテチへ向かった。


のりしおが食べたい、こんだけあったら一つくらいのりしおあるはず。と、探せば。



「なんだこれ……」



リッチコンソメしかない……!

こんなに大量にあって全部リッチコンソメ……!


なんだろうこの敗北感。

いや仕方ないよ、斉藤さんの好みだから。

リッチコンソメが大好きなんだよ斉藤さんは。



「いいや、リッチコンソメひとつだけ持って帰らせてもらお……」



斉藤さんいただきます、と手を合わせて一袋拝借。

家を出てしっかり鍵をかけた。ら。


隣からサッカーボールを持った隆二が出てきて、バッチリと目が合う。



「え……?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る