No.4『大手柄』
赤木が持っていたのは公安が持ち去った筈の空薬莢だった。
黒田『その空薬莢は……?』赤木『公安が持ってた物だよ。ちょいと拝借してね、くすねたんだ。』
黒田『なんでそんなもの持ってきちゃったんですか!?発信機が付いているんでしょ?すぐにバレてしまいますよ!?』
赤木『なぁに……ちゃんと発信機だけ潰してあるよ。この空薬莢に何か手掛かりがないかなと思ってね、その辺にあったもうひとつの空薬莢と交換したのさ。』
黒田『……え?ふたつあったんですか……?』
赤木『あぁ、発信機で拾った奴を尾行するつもりだったんだろう……だから発信機付きの空薬莢をその辺にばら撒いていたんでしょう。』
黒田『でも……それなら尚更発信機が潰されたらマズいんじゃ……』赤木『もちろん、壊しはしてませんよ。中の小さいボタン電池だけ抜いたんです。』
黒田『なるほど……しかしそれは思わぬ収穫ですね……』
赤木『他にも同じような空薬莢を使ってる所がないか、調べてみましょう。何か、わかるかもしれませんし……』
黒田『かしこまりました。さすがですね!』
赤木『いやぁ……それほどでもありませんよ……』
赤木(……でも公安はすぐ気づくだろうな……早めに捜査しないと……時間の問題だな……)
その後、赤木たちは探偵事務所で必死に捜査を始めたが、2週間が経っても何の手掛かりも出なかった。
その日から2週間と5日経ったある日……
黒田『赤木さん、これは……』黒田がある記事を発見する。
赤木『どうしました?……なにか見つけました?』
黒田『この1998年の事件……何か今回の事件と似てませんか?』赤木『え……?』
それは消えたはずのあの事件簿だった。
赤木『クロさん……これどこから……?』
黒田『SNSで流してみたところ、この事件と似てるという方がリポストしてまして……』
赤木『こ、今回の事件、SNSに流したのか!?』
黒田『は、はい……まずかったですか?』
赤木『まずいどころじゃない……大手柄だよ!!』黒田『本当ですか!やったぁ!!』
赤木『……でも、早めに捜査しないと本当にヤバイな……』
リリリリ……
探偵事務所のインターホンが鳴る。
黒田『はー……』黒田が出ようと声を出しかけたその時!
赤木『シッ!……これは公安です。』
黒田『エッ……!?』赤木『ブラインド越しに窓の外を見てください……』黒田『窓の外……?』
黒田がブラインド越しに窓の外を見るとそこには見慣れない黒い車が事務所前に止まっていた。
赤木『私が出ましょう。クロさんは今のうちにかべさんに電話しててください。』黒田『わ、わかりました……!!』
リリリリ……再びインターホンが鳴る。
赤木『はいはい……』
赤木がそっと扉を開け、出るとそこには、2人の黒いスーツを来た男がいた。
赤木『なんでしょうか……』???『探偵、赤木良だな?』赤木『そ、そうですけど……』
???『一緒に来てもらおう。』
『何を……うっ!!』
赤木は謎の男に取り押さえられ、気を失ってしまう。
…………『ここは……?クルマの中か……!?』
???『……気がついたか。』赤木『……!!なんの真似ですか……あなたは一体……』
???『少し付き合ってもらうぞ……』赤木『……??』
???『入れ。』
赤木が連れて来られた場所にいたのは、ある老人だった。
謎の老人『あなたが探偵の赤木良さんですか……』
赤木『あぁ……そうだけど……あなたは一体……?』
謎の老人『……わしは野村茂治と申す。昔のとある事件の依頼をお願いできるかの……』
野村茂治と名乗る老人が依頼する事件とは……
引き金。~TRIGGER・赤木良の事件簿~ 煌-キラ- @kira-kira
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