第7話竜と少女
ウィンドルは昔のことを思い出していた。今から500年前、まだ竜と人々の距離が近かった頃、ウィンドルは国の王として君臨していた。優しくそして少しお人好しな竜は、町中の人々から愛されていた。だがある日、竜の姿で寝ている時、両手両足に枷をつけられた。解除方法は『人間』が枷に触れること。とても簡単だが、ウィドルには誰も会いにこない。だから、枷は一生外れない。と思っていた。ここに、リリーが現れるまではリリーという少女は義母と実の父親、それから学校の友人らから暴力を振るわれ、体は傷だらけだった。
「ウィドル!来たよ!」
「やあ、リリー待っていたよ」
リリーはいつものようにお弁当を持ってきてウィンドルのそばに座った。そこで、今日あった出来事を話す。とてもとても楽しくて、見回りがくるのを忘れてしまっていた。
「お前!そこで何をしている!」
「ウィンドルの牢獄の中に人間がいます」
ある者は拳銃をむけ、ある者は通信機で誰かと連絡を取っている。そして拳銃の1発がリリーの頬を掠めた時、頭の中で何かが弾けてウィンドルは大きく唸ったそのあと
「リリー私の枷に触れるんだ」
最初は意味がわからなかったが、ウィンドルの四肢に鎖のようなものがついていて、それがウィンドルの動きを制御しているようだった。だから言われた通り触れると、それが土塊のように崩れて始める。
「リリー私の足の上に乗り拗ねに捕まるんだ。」
「わかった‼︎」
言う通りにすると、ちぢこまっていた羽を広げた。大きく後ろに移動し瓦礫を壊して空へと羽ばたいた。
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