第14話
マークが部屋に戻った後、キャロルは寝込んでしまいました。精神的にガックリきたようで、体調も悪い方に逆戻りです。
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その後、キャロルの体調は更に目に見えて悪くなっていきました。一時的に体調が良くなるようなことも、もう無くなってきました。
一向に良くなる気配はなく、あまりにも具合が悪い状態が続くので、マークのお母さんのティナはしばらく仕事を休んで、つきっきりでキャロルの世話をすることにしました。するとマークはこれ幸いとばかりに、キャロルの世話を全くしなくなりました。
学校から帰ってくると、すぐに外へ行き夕方まで友達たちと遊んで回るようになりました。
ティナはマークを敢えて注意せず、そのまま自由に遊ばせてあげました。これまではティナが仕事に行っている時間に、マークは外に行って友達と遊ぶことができなかったからです。
ティナは最近マークがキャロルの世話に、みが入ってない事も薄々気がついていました。しかしこのことについても、ティナはマークを注意しませんでした。子供にしては、これまでよくお婆さんの世話をしてくれたと感謝していたからです。
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お母さんのティナがつきっきりでキャロルお婆さんの世話をするようになってから数日後のある朝のことです。朝すごく早い時間にティナがマークの部屋にやって来ました。そしてぐっすり寝ているマークの体をさすって、起こそうとしました。
「マーク!マーク!こんな朝早く悪いけど、起きてちょうだい!」
「うーーーん」
マークはなかなか起き上がることができません。ティナは粘り強くマークの体をさすりました。するとマークはやっと目を開けました。
マークは寝ぼけ眼でしたが、それでも何とか目覚まし時計に目をやりました。
「何だよ、マミィ。まだ起きる時間じゃないよ。どうして......」
「マーク。いーい?グランマの具合が酷く悪いの。一緒に来て手伝ってちょうだい!」
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