コープでは食品は勿論（もちろん）のこと、調味料も取り扱っている。

　その種類は砂糖や塩、しょう油、サラダ油、マヨネーズなどの定番の品や、きび砂糖や米油、鶏ガラスープのもと、オイスターソースなどと、実に奥が深い。

　──コープで定番となっている『あわせみそマイルド』も、その一つでもあり、商品名のマイルドのように、従来の味噌の塩辛い味を覆す、優しい味付けだ。

　このコープ名義でもある、あわせみそは、米の他に大豆や大麦を使用しており、少量でも味がついて、その上、味も濃厚。

　さらに値段が安いと評判で、多くのファンがいたりする。

　いつもくんに登録して、毎週手に入れることも可能だ。

　最近では塩分控えめタイプや、あごだし入りなどの味付け入りの味噌もあり、纏めて購入する組合員さんもいたりする。

　──料理を覚える工程で、作れると便利なのが味噌汁。

　味噌󠄀は発酵した大豆を使用していて、栄養価が高く、たんぱく質、ビタミン、食物繊維などが含まれている万能フードだ。

　鉄分、乳酸菌、必須アミノ酸と、血液や腸なども綺麗にし、生活習慣病や老化なども抑制したりする。

　味噌は医者知らずの言葉の通り、身につけておいて、損はない料理だ。

　作り方も至ってシンプル。

　いりこや昆布から作る手順を省き、近頃では粉末タイプの出汁もあるので、それを水に規定量だけ溶かし、好きな具材を入れて、沸騰するまで煮込む。

　そして火を止めて、味噌を溶かすだけ。

　味付けが苦手なら、前途で述べた通り、予め味が付いている、あごだし入りの味噌もあるので、初心者でも作りやすい。

　クセのない上品な味に、味噌汁好きの筆者も太鼓判を押すくらいだ。

　──その一方でコープ名義の『トマトケチャップ』もある。

　国産のトマトのみを使用した、ちょっとお値段が高めな調味料でもあるが、ただの味付けの調味料になりがちなソースやマヨネーズとは違い、トマトケチャップ一本で幅広い料理が作れたりする。

　ビタミン、食物繊維、カリウム、旨味であるグルタミン酸なども含み、美容効果や免疫力の向上、生活習慣病の防止にもなる調味料だが、火を通しても成分が壊れずに、そのままという所も高評価でもあるトマトケチャップ。

　コープ名義のケチャップは、国産のトマトを使用し、酸味が少ない甘めの仕上り。

　これでオムライスを作ると、衝撃的な美味しさとなる。

　米にケチャップを絡めて、炒めるオムライスだが、卵料理では難しい部類に入るため、地道な練習が必要である。

　何より難しいのが、ライスに混ぜる野菜の量や、ケチャップライスの炒め方。

　この二つによるカンが冴え渡るまで、ひたすら失敗作を食べる羽目になる。

　卵で包む作業も難しく、ライスの量に左右されるので、ケチャップライスの上に乗せたほうが成功しやすい。

　なお、半熟の状態より、よく焼いたオムレツを乗せると失敗しにくい。

　──ちょっとした豆知識だが、味噌を溶いた味噌汁の鍋に、このケチャップをスプーン小さじ一杯分入れると、味噌汁に旨味が増して、より美味しくなる。

　……と、ここで関連性が無さそうだった、味噌とケチャップの話題が、綺麗に一本の糸のように繋がったわけだ。

　──カタログで美味しそうな商品に目移りし、意外と知られてないコープの調味料。

　たまにはレンチンや湯煎で済むような料理ではなく、一からスタートする手料理も作りたくなるのが、料理人（自称？）としてのエゴでもある。