第8話
「ナツ、最近元気なくね?というか、ぼーっとしてること多くね?」
今日も篠原がデスクに声をかけに来た。
毎日のように来るし、さすがに気づかれたか。
「ああ、うん、ちょっと色々」
「仕事忙しいの?」
「いや、全然」
「じゃあどうしたんだよ、俺でよければ相談乗るぜ」
いいやつだな、篠原は。
うーん。篠原に相談したところで特に解決はしなさそうだけど。
まあ何も言わないと言うまで聞いてくるだろうし、ダメ元で聞いてみるか。
「…篠原さ、今年このビルで入社式した会社、どこかわかる?」
「…」
……俺は何聞いてるんだ。今年このビルで入社式した会社なんて、このビルに入ってる会社ほぼ全部だ。
俺は篠原の返事の前に項垂れた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます