第2話
帰り道、車を走らせながらさっきの篠原の言葉を反芻する。
「…彼女、か」
篠原や他の先輩はよく合コンに行ったりするし、他の同期にも彼女持ちがチラホラいる。
なんか、みんなすごいな。恋愛をする余裕があるの。
仕事で手がいっぱいってわけでもないけど、恋愛まではいいかな、と思ってしまう。
仕事以外の時間恋愛までしてたら、趣味の時間とかなくなりそうだし。
そのことを前に篠原に言ったことがある。
「それはお前がまだそう思えるだけの相手に出会ってないからだよ」
と返された。よくそんな恥ずかしいセリフ言えるな、とかあのときは思ったっけ。
そう思うと、俺の出会いの場を設けようと合コンによく誘ってくれる篠原はやっぱり優しいのかもしれない。
新卒で入社してもうすぐ2年が経とうとしている。
今年は世間でいうところのアラサーになる歳で、世間的には結婚も考え出す年齢だ。
だとしても、俺はとりあえず今はいいかな。
今日の夕飯何にしよ。帰りスーパー寄るか。
夕飯に頭を切り替え、帰り道の途中にあるスーパーに続く道を曲がった。
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