第4話

そして夜になった 

ヨリアキは2階の通路のベランダで涼んでいた時折 夜でもセミが鳴きやまず近くの木々から聞こえてくるを聞きながらたたずんでいた 

すると1匹のセミが”ジジジジジジジッジ”と鳴きながら時折壁や街灯にぶつかりながら弱弱しく飛び回りジュンの足元に落ちてきたヨリアキは

その動かなくなったセミの姿をみて

ヨリアキ「およ?セミが、、こいつ死んだのかな?さっきまであんなに鳴いていたのに あ?もう飛べないのか?もそもそしているだけやな、」

そう言いながらヨリアキはセミの様子をしばらく見ていた セミはやがて動かなくなった

ヨリアキ「このセミももう死んだのかな?動かへんし たしかセミは土の中で9年間育ち成虫になっても1週間ほどしか生きられへんと昔どこかで

本か何かで読んだ気がする」とジュン独り言を言っていたが ふと向かい側のマンションの1階の通路にいつの間にか見知らぬ白シャツにネクタイ

 それでいて方にはリックサックのような背負い袋を持ち そそくさと入ってきた男を見かけた そしてその男が突き当りの部屋の扉をたたくと

中から明かりか見え 女性があらわれ無言で男性を部屋の中に入れて行った その姿をみたヨリアキは

「あれ?あの男誰やろ?向かいのマンション人かな?それよりも通路の奥の部屋から現れた人影?て昨日の夜中に見たムラサメさんじゃなかったか?」

ヨリアキ「やっぱり昼間いたあのおばちゃんの言う通りあの子の彼氏かもしれないなあの男 しかしきつい目していたなあいつあの子の部屋の前で

きょろきょろしていたので顔つきが見えたよ 俺と同じような黒メガネだけど なんか学生というよりサラリーマンか公務員ぽく見えたな 

まぁ俺はどーでもええんやけどなんとなくあの子が気になるなぁ」

そうつぶやきながらヨリアキは部屋に戻った

翌日 夜中に 出る夜勤も終わり朝の8時ごろにヨリアキは帰宅した

ヨリアキ「ふ~~っ今日も暑いなぁ今夜も仕事行く前に 銭湯にいくか?」

そして夜になった 

ヨリアキは洗面器に小銭とタオルとシャンプーと石鹸をほり込んで階段を下りていたら1階の縁石でつまずいた そして自分も倒れそうになったので

ヨリアキ「おっとっと」と声を出しながら向かい側のマンション前までよろめきながらついには前向きにこけてしまった

ヨリアキ「いえて~膝っこの~~っ洗面器飛んだやん!あの縁石め」と唸りながら起き上がったとき 「

クスクスクス」と後ろから笑い声がしたのでヨリアキは振り返って後ろにいる人物の向かってにらみつけようとした しかし意外な人物だった

ヨリアキ「あれ?この間のヨリコさん こんなとこでなにしてるんですか?」

ヨリコ「うふふふ ジュンさんごめんなさい ついおかしくて笑ってしまって」

ヨリアキ「ええけどさぁヨリコさん あんまし人の不幸笑うもんじゃないで こっちはそんでなくても膝撃って痛いし ゲームでいうたら”痛恨の一撃”や」

ヨリアキ「それより足大丈夫ですか?本当にごめんなさい 気を悪くしたら謝ります」 するとヨリアキは

「あぁぁだいじょうぶだ~~ちゅうの!」といながら

足をその間で真上にけり上げておどけて見せた

ヨリコ「大丈夫みたいね安心しました ところでヨリアキさんもしかして銭湯に行くところだったんですか?」

ヨリアキ「ああそうだよ210円かけて駅前の銭湯に行っている」

ヨリコ「あれ?私の知っている近くの銭湯は長岡京市の公営銭湯で70円ですよ」

ヨリアキ「ほんとかよ?をい 俺知らんかったぞそんな70円 銭湯があるなんて」

ヨリコ「じゃぁ教えます 一緒に行きましょうか?」

ヨリアキ「うん分かった ここで待ってるからヨリコさんも準備してきて」

こうして二人は街の中にある銭湯に出かけて行った

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