65歳男性Y.Mさん「行方不明の娘達に会いたい」

【お悩み】

やまひろさん。


初めまして。


私は65歳の男です。


私には娘が二人います。


姉は今年で33歳、妹は今年で29歳になる年です。


姉は幼い頃から物静かで内気ながらも、心の優しいお姉ちゃんでした。


一方で妹は快活で明るい性格でしたが、家ではいつも姉の相談に乗っていた、家族想いの子でした。


実はその娘二人と、もう10年近く会えていません。


二人とも失踪をしてしまったのです。


勿論警察にも相談をしましたが、何も手掛かりはない状況です。


私の妻は数年前に他界しました。


このまま孤独に苛まれながら私もいなくなっていくのでしょうか。


二人の花嫁姿も見たかった。


幸せな姿が見たかった。


会いたくて仕方がありません。


なんて親不孝な姉妹なのでしょうか。


今この世にいるのかも分かりません。


ただもしまだ生きているのであれば、幸せであることを祈るばかりです。


具体的な質問や悩みではなく申し訳ありません。


何か、やまひろさんの考えをお聞かせください。




【お答え】

ご連絡をいただきありがとうございます。


Y.Mさんのお話を伺い、その深い悲しみと寂しさが胸に響きました。


65歳という年齢で、娘さんたちと10年近く会えていないこと、そして愛する妻を亡くされたこと、心からお辛い状況だと思います。


特にY.Mさんの娘さんたちの失踪、という出来事は、想像を絶する苦しみをもたらしたでしょう。


私は独り身で、勿論子供もおりません。


Y.Mさんの悲しみを、本当に理解をすることはできないかもしれません。


何より警察に相談しても手がかりがないという現実が、さらに無力感や絶望感を募らせているのかもしれませんね。


そんなお辛い状況で、見ず知らずの私にご相談をいただいた事を誇りに思いますし、ぜひ私のような若造の考えを述べさせてください。



まず、Y.Mが感じている「孤独」や「会いたい」という思いは、とても自然で人間らしい感情です。


親として娘さんたちの幸せを願い、花嫁姿を見たいと思うその気持ちも、愛情の深さの表れです。


そして、「親不孝だ」と感じる一方で、「生きていれば幸せであってほしい」と祈るその心は、矛盾ではなく、無条件の愛そのものです。


Y.Mさんはとても優しく、強いお父さんだと感じます。



今、娘さんたちがどこにいるのか、どうしているのかも分からない状況で、不安や後悔が頭を巡ることもあるでしょう。


でも、Y.Mさんがこれまで娘さんたちを育て、愛してきた事実は決して消えません。


彼女たちがどこにいても、Y.Mさんの愛は彼女たちの一部として生き続けていると信じています。


孤独に苛まれるとおっしゃいましたが、Y.Mさんの中には妻との思い出や娘さんたちとの時間が刻まれています。


それらは失われたものではなく、Y.Mを支える大切な一部です。



そして、あなた自身が「幸せ」でいることも、娘さんたちへの祈りに繋がるのではないでしょうか。


私も、Y.Mさん娘さんの安否がとても気になります。


ただ、身勝手な意見にはなりますが、もし娘さん達が生きていたら、きっと幸せに生きているはずです。



もしかしたら二人は、素敵な出会いをしているかもしれません。


もしかしたら二人は、新しい人生をスタートさせているかもしれません。


もしかしたら二人は、お互いを支え合いながら生き続けているかもしれません。


もしかしたら二人は、何か事情があり連絡を取ることができないのかもしれません。



もし娘さん達が無事だった場合、10年もの間お父さんを心配させている、という点は、確かに親不孝とも言えるでしょう。


ですが、Y.Mさんが書かれている通りなら、Y.Mさんの娘さん達は、Y.Mさんに似て、優しく強いはずです。


いつか会えた日には、娘さん達は「連絡をしなくてごめん」と謝ることでしょう。


そしてその後「それでも私たちは、お父さんの祈りのおかげで、なんとか幸せな日々を送れていたよ」と伝えてくれるでしょう。



妻や娘さんたちが愛したY.Mさん自身が、穏やかな日々を送れるように、小さな楽しみや誰かとの繋がりを見つけてみるのも、一つの道かもしれません。


例えば、近所の方との会話や、昔好きだった趣味を再開してみるなど、少しずつ心に光を灯す時間を作ってみてください。



最後に、Y.Mさんが感じている痛みは、決して一人で抱え込む必要はありません。


いつもよりも、あまり上手な回答ができずに申し訳ありませんでした。


それでも、私のような存在でもいいですし、信頼できる誰かに話すことで、少し気持ちが楽になる瞬間があるかもしれません。


Y.Mさんは素晴らしい父親であり、愛情深い人です。


そのことを、どうか忘れないでください。


ありがとうございました。

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