第3話(岩手県) 廃業してしまったけれど、復活して欲しい「食べたら入らせてもらえる」食堂の隠し湯
ひなびた渋い温泉が大好きですが、ひなびた食堂も大好きです。
岩手県の山奥にあるでめきん食堂は、昭和の香りが漂う、いかにもなひなびた食堂です。
ここは、ひなびた食堂であり、ひなびた温泉でもあるのです。
平成28年12月、2泊の東北ひとり旅。ランチをいただくために、でめきん食堂にやって来ました。
秋田県との県境に近く、雪深い土地のようですが、国道はきちんと除雪されており、問題ありません。
2階がお店。中に入るとテレビがあり、よしもと新喜劇に出てくるような大衆食堂の雰囲気です。
漫画や新聞、食堂なのになぜか販売されているお菓子が大量にあり、かな。雑然としているのも、かえって居心地が良いですね。
年配の男女が営んでおられて、ご夫婦なのかは不明。こういうお店には、年配の方が似合いますね。
メニューは、ラーメン等の麺類から丼もの、各種定食等、かなり豊富なラインナップで、これまた大衆食堂らしいですね。
焼肉定食か野菜炒め定食かを迷いましたが、旅で野菜不足なので、野菜炒め定食に決定。おじさんひとり旅は健康面も気にします。
それほど待たずにやってきた野菜炒め定食はボリュームたっぷりで、ご飯によく合う味つけで大満足でした。
これだけで大満足ですが、ここには、『湯けむり倶楽部』の暖簾の向こうに温泉があります。
食事をしたら入浴させていただける温泉で、浴室は1つだけ。貸し切り風呂なのです。
たまたまタイミングよく、入浴できてラッキーです。 ソファーのある脱衣場の隣の浴室に入ると、しっかりとしたアブラの香りがしています。
タイル貼りの素敵な浴槽。 窓の外は雪景色ですが、これから温泉で温まります。
お湯に浸かると、さらに強烈にアブラ香りがギュンギュンしてきます。
2人サイズくらいの小さなタイルの浴槽ですが、もちろん源泉かけ流しで、肩まで浸かると、ザアザアとお湯がオーバーフローしていきます。
源泉の投入量もセルフで調整でき、温度調整しやすくなっているのも嬉しいですね。
極楽です。 お湯自体も個性的ですが、『食事をしたら入浴させていただける』というレアな感じが、またマニア心をくすぐります。
食堂も温泉も、昭和の香りがプンプンなのもたまらなく嬉しいです。
30年以上前から営業されているとのことなので、ずっと愛されてきているのでしょうね。 私が訪れた時も、常連らしいトラック運転手さんがおられましたし、食堂としても、『安くて、旨くて、量がある』というおじさん好みの三拍子が揃っています。
そして、源泉かけ流しでアブラ臭ギュンギュンの貸し切り風呂まであるのなら、温泉ファンとしてはぜひ行きたいですね。
焼肉定食を食べたいので、ぜひ、また行きたいと思っていましたが、コロナ禍で長らく休業中が続いていて心配していました。
休業の後、閉業されてしまいました。
あのアブラの匂いの濃い素晴らしいお湯と美味しい野菜炒め定食は、忘れられない素晴らしい思い出です。
コロナ禍以降、温泉の閉業、休業が激増しているので、行きたい温泉にはすぐに行くことを徹底したいと思います。
忘れられない素晴らしい思い出を増やすのが、温泉巡りの楽しみであり、人生の喜びだと思います。
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