『続 アブドラジル』 8


 都内、某所。


 『博士、お久しぶりです。』


 『ども。ふみたいさん。まるで、怪獣映画みたいだな。なんで、防衛隊が出てくる?』


 『秘密部隊ですから、秘密な話には出てくるのです。』


 『‘’我々‘’が悪さをしているのか?』


 『たぶんそうです。ちなみに、朝霧の部隊は、今、私が、しきっております。』


 『ほう。あの隊長さんは?』


 『内勤にご栄転です。』


 『そりゃ、めでたいな。ぷりんさんはどうした?』


 『元気ですが、‘’我々‘’自体がまた、分裂しました。かつての‘’食べる側‘’と‘’食べられる側‘’が、再び対立したようです。かなり落ち込んでいます。』


 『むりもない。連中も進歩しないな。』


 『まあ、地球人類の親戚ですから、似てるのですよ。なにかと 分裂したがるのでしょう。しかし、こんかいは、火星人の子孫と、金星の謎の生命体が絡んでいるようです。絡み方が、良く分かりません。ぜひ、ご協力を。』


 『報酬は?』


 『日給10万ドリム。経費は別。』


 『安い。』


 『地球のためです。』


 『いつもそうだ。おだてられてやっても、いつまで経ってもオカルト荒川のままだ。』


 『名声が必要ですか?』


 『いらん。そんなもの。必要なのは、報酬だけだ。』


 『検討します。じょうめ大臣に依頼します。』


 『よかろう。で、なにをしろと?』


 『あなたは、金星の生命体のことを知っていた?』


 『まあな。掴んではいたが、しかし、詳細はまだ分からない。弟子をひとり、潜入させた。ま、たまたまた、だが。』


 『それは、拉致されたと言う意味ですか?』


 『まあ、そうだな。』


 『連絡は取れるのですか?』


 『それが、反応しないんだ。眠らされているのかもしれない。連中は、拉致した地球人類から、なんらかの方法で、エネルギーを吸収していると思われる。』

 

 『良くないですね。』


 『ああ、まあ、良くないね。しかしだな、もしかしたら、そこに、火星人とか、‘’我々‘’とかが、関係しているとしたら、さらに厄介だ。』


 『ジラも絡んでるとか?』


 『ううん。ジラのやり方としては、いささか、ぶすいだな? ジラではないような気がするよ。むしろ、ジセーのクー、あたりも、怪しい。』


 『まあ、あなたの勘は、良く当たりますからね。』


 『勘ではない。科学的思考だ。その子は、あのマーシー産業社長の、いわば、隠し子だ。いや、隠され子、かな。』




          🤔カガク!💫











 


 


 

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