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第1話

高校1年の夏休み。






あれは衝撃的な出逢いだった。











「おい、はるか、お前終電やべーって」





カラオケ帰りにダッシュで駅に向かっていた。



この歩道橋を抜けたら改札口が見えてくる。







「〜〜〜〜♪」






ピタリと止まる足。





……アコースティックギターを掻き鳴らす音。





こんな時間に?





弾いてるのは……






音を辿ってフラッと脱線する。








………………






地面にあぐらを掻いて、ギターを弾き



頭からパーカーのフードをすっぽり被っている

















女の子だった。










……………





めちゃくちゃ透き通る声だ。





こんな綺麗な声、聞いたことない。









時間にして10秒もなかったか、食い入るようにその子を見ていた。






「おい!遥!!走れ!」







そーだ、終電だ!







一瞬で現実に引き戻された俺は、後ろ髪を引かれる思いでそこから足を動かした。

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