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私は相沢花恋、17歳。
つい先日まで女子高生をしていた筈なのだが、今は神様のお仕事を手伝っている。まだ見習いなんだけどね。
どうしてこんなことになったのか? 実のところ、よくわからない。
気が付くと私はおかしな空間に居て、頭の中に神様の声が響いていた。
曰く。
私は少しばかり悲惨な死に方をしてしまったらしい。
これはあれか? 流行りの異世界転生ってヤツで、私が勇者になったり、世界を救ったり、悪役何とかになって気ままな生活を謳歌するのだろうか。
『ごめんなさい。そういうシステムはないんです』
と声が響いた。残念。
曰く。
死に方が悲惨だったので、生き返るチャンスを与えようとのこと。
そっか、それはありがたいご提案。何時、何処で、どう死んだのかさっぱり覚えていないけど、人生に未練たらたらなのは確かです。
さあ! さあどうぞ生き返らせてください!
『無条件じゃないので、もう少し説明させてね』
はあ、さいですか。
出鼻をくじかれてしまった。
曰く。
神様の仕事の手伝いをしばらく行えば、生き返ることが出来るとのこと。
何だろう? 徳を積めば生き返れる的なものなのだろうか?
もしかして、私って悪いことをして悲惨な死を遂げたの?
『……』
おい! 声! 響いてよ! 不安になるじゃない!
『やりますか?』
スルーしやがった。
「えーっと、どんな手伝いなのでしょう?」
考えるだけでよいのだろうけど、私は敢えて口に出して聞いていた。
『様々です。簡単なことから、難しいことまで。楽しいことから、苦しいことまで』
わからないっつーの。それでわかるかっつーの。
うーん……信じていいのかな? 状況と雰囲気で信じそうになっている自分が居るけど、ちゃんと考えると絶対信じちゃダメなやつだよね、これ。
『あなた次第です』
もしかして、口にも出せないような酷い目にあったりとか?
『あなた次第です』
「……」
『……』
「……バイト代出ます?」
『あなた次第です』
「やります」
結局、私はそう返事をした。
まあ、まだ死にたくない気持ちがある以上、選択肢は他にないわけで。
こうして、私は神様の仕事を手伝うことになったのだ。
よくわからないでしょ?
私だって微塵もわかってないもん。
まさか、こんな形で神様の存在を信じることになろうとは思いもしなかった。
でも、本当に信じていいのだろうか?
……とりあえず、バイト代で判断しよう。
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