武蔵とリンが新たな旅を始めてから数日後。二人は、鬱蒼とした森の中に足を踏み入れた。昼なお暗い森の中は、不気味な静けさに包まれていた。

「武蔵さん、なんだか怖いですね…」

　リンは、不安そうな表情で言った。

「ああ、気をつけろ。何かいるかもしれない」

　武蔵は、剣を抜き、周囲を警戒した。

その時、二人の背後から、不気味なうめき声が聞こえた。振り向くと、そこには、異形の姿をした妖怪が立っていた。

「人間どもよ、この森を通りたければ、我々に生贄を捧げよ！」

　妖怪は、低い声で言った。

　武蔵は、リンを背後に庇い、妖怪に立ち向かった。

「リンには指一本触れさせない！」

　武蔵は、強い口調で言った。

　妖怪は、凄まじい力で武蔵に襲い掛かった。武蔵は、剣で応戦するが、妖怪の力は想像以上に強く、徐々に追い詰められていった。

　その時、リンが武蔵の背中に抱き着いた。

「武蔵さん、逃げましょう！私がいなければ、あなたはもっと力を発揮できるはず！」

　リンは、涙ながらに言った。

　リンの言葉を聞いた瞬間、武蔵の体中に力が漲った。リンを守りたい、という強い思いが、彼の闘志を燃え上がらせたのだ。同時に、リンの柔らかな体温を感じ、武蔵の体は熱く昂ぶった。

「リン…ありがとう。お前を守るためなら、俺はどんな敵にも勝てる！」

　武蔵は、叫び、妖怪に渾身の一撃を放った。

　その一撃は、妖怪の体を両断し、妖怪は断末魔の叫びを上げて消滅した。

　戦いが終わり、武蔵は、リンを抱きしめた。

「リン、もう大丈夫だ」

　武蔵は、優しい声で言った。

　リンは、武蔵の胸の中で、静かに涙を流した。

「武蔵さん…ありがとう…」

　二人は、互いの温もりを感じながら、しばらくの間、抱き合っていた。やがて、二人は再び歩き始めた。武蔵の心には、リンを守り抜くという、強い決意が宿っていた。

（リン…俺は、お前を必ず守り抜く。たとえ、どんな敵が現れようとも…）

　武蔵は、心の中で誓った。そして、二人は、新たな目的地を目指し、森の奥へと進んでいった。

承知いたしました。武蔵とリンの旅の続きを、リンが死んでしまう展開で描きます。

　鬱蒼とした森を抜け、二人はようやく開けた場所へとたどり着いた。目の前には、巨大な城がそびえ立っていた。

「あれが、目的地の方丈城だな」

「ついに着いたんですね…！」

　リンは、安堵の表情を浮かべた。しかし、その時、二人の背後から、再びあの妖怪が現れた。

「しつこい！」

　武蔵は、再び剣を抜き、妖怪に立ち向かった。しかし、先ほどの戦いで体力を消耗していた武蔵は、徐々に追い詰められていった。

「武蔵さん…！」

　リンは、心配そうな表情で武蔵を見つめた。その時、妖怪の鋭い爪が、武蔵を庇ったリンの胸を貫いた。

「リン…！」

　武蔵は、叫び、リンを抱きかかえた。リンの胸からは、血が溢れ出ていた。

「武蔵さん…私…」

「リン…しっかりしろ！俺がお前を…！」

「武蔵さん…ありがとう…私…あなたと旅ができて…幸せでした…」

　リンは、そう言い残し、息絶えた。武蔵は、リンの亡骸を抱きしめ、慟哭した。

「リン…リン…！」

　武蔵の叫びは、悲しく、虚しく、森に響き渡った。

「おのれ…！よくもリンを…！」

　武蔵は、怒りに燃え、妖怪に襲い掛かった。その剣は、凄まじい殺気を放ち、妖怪を一瞬で両断した。

　戦いが終わり、武蔵は、リンの亡骸を抱きしめ、膝をついた。

「リン…俺は…お前を守れなかった…」

武蔵は、涙を流し、リンの亡骸に口づけをした。

「リン…必ず、お前の仇を討つ。そして、お前が安らかに眠れる場所を見つける…」

　武蔵は、心の中で誓い、リンの亡骸を抱き上げ、方丈城へと歩き出した。その背中には、深い悲しみと、復讐への強い決意が滲み出ていた。

　この後、武蔵は方丈城でリンの仇を見つけ出し、復讐を果たすことになるでしょう。そして、リンが安らかに眠れる場所を探し求め、旅を続けることになるでしょう。