二年前
亀王
世界のトップ
XXXX年、
普段は物静かな島からは想像できないほどの銃声が鳴り響いていた。
「ハァハァ、鬱陶しい奴等め」
世界でトップの軍事力を誇る
「たった一人で我らから逃げられると思うなよ、
スパイと呼ばれた青年は刀を持って精鋭に斬り込んでいく。
しかし一人と数十からなる部隊。それも世界トップの精鋭たちとなると一人倒すだけでも相当な体力、武器を消費する。
すでに青年の武器は刀と数本のナイフのみ、体力もかなり消費していた。
『流石、魚の要とも言われるだけはあるな、アズールさん」
精鋭たちの内臓スピーカーから流れてくる渋い声。声だけで周囲はその圧に呑まれる。
「!?」
『まぁいい、お前ら駆除しろ』
その掛け声と同時に精鋭たちは今までよりも勢いを増し、アズールと呼ばれた青年に銃弾の雨を振り翳す。
それも確実に戦闘不能にするための射撃。世界トップの火力を持つ銃で。
青年は、刀で受け流しながら退こうとするが、時すでに遅し、包囲されていた。
「降参、お前らに従う…よ?」
躊躇なく撃たれて弾丸は青年の心臓を貫いていた。
「そんな甘くないよ、やれ」
銃弾の雨が降りかかり青年は息絶えた。
『我ら牡牛に歯向かう者に命はない』
「「「…断罪を…」」」
数日後、
この事態は各島々に衝撃を与えた。地図から島が消えることは初。
牡牛島を敵に回せばどうなるのか、各島は思い知った。
それから1日も経たないうちに、残る86の島中80の島が牡牛島との不可侵条約を締結。
しかし、牡牛島もただ条約では納得行かないため、牡牛島が有利に動くような不平等条約を締結した。
残る6つの島は、息を潜めて牡牛を堕とす準備をしたり、あたかも存在していないように振る舞ったりと、各々対策を講じていた。
それから2年後。沈黙の二年間から再び歴史は動き出す。
二年前 亀王 @ocamelaz5
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