第2話 深夜アニメの文化祭
ぼくは幼い時からテレビアニメ(当時はアニメとはいいませんでしたが)が好きで、高校生になってもアニメファンでした。ただ、当時は高校生にもなるとテレビアニメを見たりしていると馬鹿にされたものでした。まだ「オタク」という言葉もない時代でした。当時夢中になっていたのは宮崎駿監督の「未来少年コナン」や富野喜幸(現・富野由悠季)監督の「ザンボット3」「ダイターン3」「機動戦士ガンダム」、高畑勲監督の「赤毛のアン」などなど。これらをリアルタイムで見ていたのです。いわば「オタク第一世代」といえるかもしれません。「ルパン三世カリオストロの城」を公開初日にやはりアニメファンの友達といっしょに見に行きました。
手塚治虫先生の信奉者であったため、「虫プロ作品上映会」なんてイベントにも行ったりしてました。
大学時代は同人誌に小説を書いたり編集をしたり、SF大会のスタッフをしたりしていたのであまりアニメは見られず、社会人になったらそんな暇はなくなり、「新世紀エヴァンゲリオン」はリアルタイムでは見ていません。まだハードディスクレコーダがなく、VHSの時代でしたから、だんだん増えていく深夜アニメもすべて録画できる環境にはなかったのです。
しかし、20年ほど前にハードディスクレコーダを買い、W録画ができるようになると、またアニメに回帰します。今はとりあえず大量に始まる新番組の第一話は必ず録画して、掘り出し物を探しています。
現役の教師として気になるのは、学園物のアニメでの学校の描写です。特に文化祭。現在の文化祭は制約が多く、アニメで出てくる文化祭がものすごく嘘くさく感じます。食品を扱う出店は、保健所の指導で数が限られ、しかも調理は家庭科室でしなければならないし、食品を扱うクラスの生徒は全員が検便を出さなければなりません。メイド喫茶なんて、コンプライアンス上できません。ジェンダーにかかわる人権問題にかかわってくるからです。お化け屋敷もアウト。教室を真っ暗にしてしまうと、そこで性被害が出たりしたらそれを許可した学校の責任になります。生徒会の役割は多岐にわたります。だからといって生徒会長が決裁書類の山を前にハンコを押しまくるなんてことはありません。ラノベの作者もマンガ家も生徒会の役員を経験したことがないんだろうなあと思いながら見ています。学園物についてはまだまだ言いたいことがありますが、それはまた次回以降に。
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