聞き返されたなら仕方ない。

「だから、助けたらあなたは何をしてくれるの？」

もう一度、今度は分かりやすくそしてさっきよりもう低い声をだし、問いかける。

半分冗談だけどね。でもどんな返答するのかは気になるね。

彼女は理解してないのか元々の大きい目をさらに大きく開き呆然としている。

一方あたしは、まだ開くの？ただでさえ大きい目なのにまだ大きくなるなんてどんな構造してんの？

呑気に全然関係ないことを考えていた。

そんな時、

「おいおい、いきなり現れて何ヒーローみたいなこと言ってんだよ！」

邪魔されたのが腹立つらしい1人の男が近づいて来て、

「ヒーロー気取りの顔拝見してやろうじゃねえかっ！！！」

「あっ！」

止める暇もなく帽子を剥ぎ取られてしまった。

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