最終話
「今日も、ありがとな」
窓からの眺めがいい病室にて。
「ううん、いいの」
あの後、竜王をはじめとした魔王の負の遺産ことドラゴン族は駆逐された。
街は無事で、『勇者さま』も無事で、だけど独断行動した『誰かさん』は重傷で入院沙汰。因みに命令違反のお咎めがなしなのは『勇者さま』を守ったからとのこと。
それからというもの『タンクさん』のお見舞いに毎日『ヒーラーさん』はやってくる。
他愛のない話をたくさんしたり、窓の外の景色を綺麗だねと見てたり、穏やかな時間を二人は過ごす。
だけれど『タンクさん』は少し不安になる。だからその不安を『ヒーラーさん』に告げる。
「無理して毎日、来なくても大丈夫だぞ。忘れてしまったしたかったことを探したいんじゃないのか?」
その言葉にそっと首を横に振る『ヒーラーさん』。
「だってこれが僕の今したいことだから」
『ヒーラーさん』のしたいこと 詩森右京 @Utamori_Ukyo
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