「ほ、ほんとに、した…」


「うん」


「てっきり、職場ではしないと思ってたから…びっくり」


「先週の土日に出張が入ってしまったからね。」


「…?」


「愛ちゃんを堪能できなかった」


今度は触れるだけのではなく、深いキスをした。


そして手の甲で頬をさすったあと、首にゆっくりおろしていって鎖骨のあたりで手のひらをひっくり返して、指先で鎖骨の下を滑るように触った。


「え?あの…ひろし…これは…」


ばっと唇を離して愛ちゃんが僕に問いかけてきた。


「うん。それで、TLにはこの後どうするって書いてたの?」


「…そっ!…言えない…」


ギュッと強く目をつむって、首を振った愛ちゃんは唇まで閉じた。


ああもう、本当に可愛い子なんだから。



僕はまた唇を重ねて、立ったまま愛ちゃんの太ももを撫でた。


愛ちゃんはビクッと体を反応させると、唇を離して僕を止めてきた。


「も、もうこれ以上は…!みんなも、帰ってこないこと、不審に思っちゃうかもしれないし!」


「うん」


「ま、まだ仕事もあるので!ね?戻ろう」


「僕は、君の上司だよ」


「ーーーーーー」



どうやらこのセリフであっていたらしい。


明らかにときめいた愛ちゃんが、真っ赤なまま目をぱちくりさせて、降参したように僕の胸に顔を埋めた。


「ずるいよその返しは…」


「期待に添えたようで」


「もう!」


降参ですと言って、力を抜いて全身を預けてきた愛ちゃんを抱きしめて、僕はそっと耳元で言葉を返した。




–もう、とっくに参ってるよこっちは。




誰よりも可愛くて愛おしい、僕の婚約者さん。





********資料室編終わり********

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可愛い愛子さん〔完〕 みずか🎼 @kinouemizuka

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