第9話 特殊遊撃隊の任務

特殊迎撃隊に入った俺は、特にやる事がなくバイクの点検ばかりをしていた。




このような特殊業務に当れる人間は、今のご時世かなり限られている。




とある疾患が蔓延したせいで、働き盛りの多くが後遺症に悩むこととなり、


後遺症や疾患の縛りのない電子空間に逃げ込んだことから。




リアルも電子空間も含めて、インフラ保持はかなり限界にきている。




そこに加えて、外部勢力からのテロ攻撃のため、現状は厳しいものである。




「――」




始めて見せられた、ウイルスの暴れた跡地も、修復が進んでいない。




表面上は治っているが、中が壊れている。このままならば、もしかしたらバグに巻き込まれる人がでるかもしれない。




「そういえば—―成美がバイトに来る日か」




やる事もないし、ハンバーガーでも食べに行くかと思い俺はファクトバーガーに向かった。






*ファクトバーガー






ファクトバーガーではいつものように、忙しそうに成美が接客をしていた。




「おっと」




入店しようとしたところで、俺はジャケットに気付いて上着を脱いで折りたたんで手に賭けた。




「いらっしゃいませ」


「いつもの」




短くそういうと、成美はオーダーを通してバスケットに商品を置いていく。




「今日のシフトは?」


「いつも通り」




変わらない日常、裏であんなことが起きているようにはとても思えない。




俺は今日もハンバーガーを食べたら、幼馴染をターミナルまで送ってやろうと思いながら食事を勧めた。




「――」




いつかこれが食べられない日が来るんだろうか……。

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