ペットマン

SMILE

繝壹ャ繝医繝ウ縺後>繧九ょ勧縺代※隱ー縺九

私が初めて〝ペットマン〟を見たのは、桜が咲く春、友達の家に遊びに行った時だった。

「いらっしゃい綾瀬ちゃん。ごゆっくり」

そう行って私を出迎えてくれたおばさんの少し後ろには、しゃがんで飼い犬をじっと見つめる知らない人の姿があった。

その日は友達の家に来たお客さんかと思って、疑問なんてなかった。

次の日の授業中、私はふと思った。

昨日の人、何か変ではなかったか。

違和感があった。

思い出してみて、ゾッとした。犬を見るためしゃがんでいたにも関わらず、その身長はおばさんと同じくらいだったのだ。

つまり昨日いた人は身長が人間離れしているということになる。

なぜ昨日は疑問を抱かなかったのか。

授業が終わるチャイムが鳴った。

私はすぐに友達のもとへと向かった。

「ねぇ!昨日いたお客さんだれ?身長すごく高いよね!?」

友達はいきなり来た私に驚いた顔をした。

「急にどうした…?昨日って…ああ、〝ペットマン〟のこと?」

「ペットマン……?」

「うん。最近よく家に居るんだよね」

随分とあっさり答えてくる。

「居るって…居候ってこと?親戚の人なの?」

あの人は誰なのか。どうしてあんなに身長が高いのか。私は聞きたかった

友達は不思議そうな顔をして首を傾げた。

「何言ってるの?ペットマンはペットマンだよ。当たり前でしょ?」

そう言われても、分からない。

ぽかんとしている私に友達は続けた。

「別に変じゃないでしょ。ただペットを眺めているだけなんだから」

どう考えても理解ができない。けど、友達が当たり前のように言うのだから私がしらないだけで普通なのかもしれない。

そう思ってから、1週間が経った。

友達の家が、火事になった。

幸いと言えばいいのか、家は半焼しただけであった。

ただ、おばさんとペットの犬は死んでしまったらしい。友達は重体で病院にいる。

唯一友達のお父さん、おじさんは単身赴任で関西に行っていたため、無事だった。

クラスは友達の話で持ちきりだった。

火事の原因は放火だ、とか

友達のお見舞いに誰が行くか、とか。

私も友達が心配だ。

学校が終わった後、友達の家に寄ることにした。

家はテープが貼られていて、野次馬が周りを囲んでいた。

その中にー…


ペットマンがいた。

身長が異常なほど高いのに誰も気にもとめていない。

あまりにもおかしい。怖くなった私はダッシュで家に帰り、息も整えないままリビングにあるパソコンを開いた。

検索 ペットマン 身長 高い

検索結果が表示された。でてきたのは「ペットマン」という題の知恵袋

それは都市伝説のようなものだった。


【質問   みんなの街にペットマンはいますか?

〝ペットマン〟とは、春頃に現れる謎の多いヒトらしいです。身長が異常に高いのに、周りの人は気にもとめない。

私も詳しいことはわかりませんが、〝ペットマン〟を家にいれると必ずその家は事故にあうそうです。〝ペットマン〟は道行く人にこう尋ねるそうです。

「すみません、ペットを飼っていますか?」

「飼っている」とこたえると、家までついてきてペットをみるそうです。

「飼っていない」とこたえると、本当なのか確認しに家までついていくらしいです。

しかし、〝ペットマン〟はペットを飼っている人にしか聞かないらしいです。

なぜペットを飼っているとわかるのでしょうか。

そして、〝ペットマン〟の正体ハ誰縺ェ縺ョ縺ァ縺励g縺?° 









ペットマントゼッタイニシャベラナイデ!!!!】


「え、、、?」

明らかに最後の方は文字化けしている。

ペットマンと喋らないで、、、?

怖くなってブラウザを閉じた。

「じゃあ、友達の家にペットマンがはいったから火事になったってこと!?」

あり得ない、と言いたいけど実際事故にはあっている。ペットマンもこの目で見た。

おばさんはペットマンと喋っていたっぽい。

喋ったら、、、、。

幸い、私の家はペットを飼っていない。

私はペットマンがこの家には入ってこないという事実に安心してしまった。

それから、隣のクラスの子が一家心中をしたという話の後、不穏な出来事は起こっていない。


1年が経ち、今年も春がきた。

今年も〝ペットマン〟はこの街に来るのだろうか。そんなことを考えてながら学校帰り、家へと歩いていたら、後ろに人がいることに気がついた。一瞬ペットマンかと驚いたが、ペットマンのことを考えたからによる、勘違いだろう。

私の家はペットを飼っていない。



「すみません、ペットを飼っていますか?」

後ろから声をかけられた。いや、上から。

ドクンと心臓が波打つ。上を見上げると、真っ黒い顔と言えないようなモノがこちらを見下ろしていた。

「すみません、ペットを飼っていますか?」

…どうして。

私の家にペットなんていない。

〝ペットマン〟はペットを飼っている人にしか聞かないのではなかったのか。

心臓がうるさく鳴り響く。

「…いないよ」

私はバックを両手でぎゅっと握った。

謎の威圧感と恐怖がペットマンからでている。

「本当に飼っていないのか、確かめさせてください」

「ペットなんて、いないってば……!」

………いや、思い出した。今日は私の誕生日。

そして先週、お母さんたちだけでどこかに出かけていったことを。

小さい頃、ウサギを飼いたいと言ったが、面倒がみれないと、大きくなったらいいと、言っていたこと。

すべての記憶がつながる。

家に帰ったらもしかして……。





【回答


〝ペットマン〟とは、春頃に現れる顔の真っ黒なヒトです。身長が異常に高いのに、周りの人は気にもとめません。 〝ペットマン〟を家にいれると必ずその家は事故にあいます。〝ペットマン〟は道行く人にこう尋ねるそうです。 「すみません、ペットを飼っていますか?」 「飼っている」とこたえると、家までついてきてペットをみるそうです。 「飼っていない」とこたえると、本当なのか確認しに家までついていくらしいです。

〝ペットマン〟は、ペットを飼っている人にしか聞きません。〝ペットマン〟としゃべってしまったら最後、、、 】


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ペットマン SMILE @smileeee

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ