第6話

 

 美人、女優、モデル、そういうことを生業なりわいにしているような方と、お話をするような機会は従来にはもちろん全くありえなかった。


 同級生で、非常な美女、それはあったが、「美」を売り物というか必要要件にして成り立つというたぐいの人種との交流は、最近のイノベーションで、ド田舎者にも訪れ、寿ぐべきことと思う。


 「逢いに行けるアイドル」もいるし、昔から知っていたアイドルの人とかと「チャット」というのをできたりする”配信アプリ”の普及で、そういうことが可能になった。


 で、自分でも大胆にそのライブ配信をしてみたりもする。

 と、自分がいかに垢ぬけない不細工かを?思い知らされた…

 しゃべり方とかがイモっぽすぎるのです。


 一貫して見た目の「美観」に拘るという、そういう強迫観念にとらわれていて、で、ビタミンやらをあれこれ試して、ひたすら若さを保つのに腐心し続けていて、で、睡眠やら栄養が大事と、ひたすら歩いて、健康的な生活習慣を…


 ホンマ女性っぽいのです。価値観も発想もオンナそのものである。

 サルトルは「人間はなりたいものになる」と、言ったらしいが、やはり、女っぽいといわれてもいいから「綺麗になりたい?」みたいに念じていると、カネは無くなっても多少は容姿というか向上するみたいでもあります。


 三島由紀夫さんとかは、わりと発想が近くて、ナルシストで「彫琢された人工的な文体」と評され、「自己愛性人格障害」ともウィキペディアにあった。


 精神になんとなくややこしい欠陥があって、で、男なのに外見に拘ったりする? と、三島由紀夫さんの場合はそういうケースかもしれませんが、外見に気を遣うというのは不健康というよりいろいろと余裕があっての上やから? 本来はいいことかもしれない。 


 「衣食足りて礼節を知る」のは戦争とかの非常事態を思えば自明の理で、「女性の時代」であるとすれば、非常にそれも寿ぐべきいい兆候なのではないか?


 「人は見た目が9割」という本がベストセラーだったり、未読だが、現代文明、文化の典型的な部分かもしれない。軽薄短小、そういうことが言われてから久しいですが、どんどんと何もかもがソフトに女性化されてきて? で今や、部屋にいながらにして、かつては憧れ仰ぎ見るだけだった女優やアイドル、そういう人種のすくなくとも予備軍やら近接した類の、非常な美女やら才媛とも気軽にお話しできる時代になった…と、感慨無量、そういう感じもあります。


 なんかチグハグな、ヘンな蹉跌や齟齬も相変わらず残存はしていますが…(オレのことやw)

 

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