第2話 復讐の連鎖
6月16日(火)
目高は、昨日の出来事が夢だったのか現実だったのか、まだ区別がつかないでいた。あの声は誰だったのか、なぜ自分を知っていたのか。疑問は尽きなかった。
「おはよう、目高くん」
背後から声をかけられ、目高は飛び上がった。そこにいたのは、同じ派遣社員のツダだった。
「つ、ツダさん…おはようございます」
目高はぎこちなく挨拶を返した。ツダはいつも通りの笑顔で、昨日のことなど何もなかったかのように話しかけてきた。
「今日は新しい仕事が入ったんだ。一緒に行こう」
ツダに促され、目高は言われるがままについて行った。向かった先は、大企業のオフィスだった。そこで目高は、驚くべき光景を目にする。
オフィスの中は、異様な雰囲気に包まれていた。社員たちは皆、無表情で機械のように働いている。そして、その中心には、巨大なモニターに映し出された社長の姿があった。
「彼が、ピラニアジャパンの社長だ」
ツダが耳元で囁いた。モニターの中の社長は、まるでサイボーグのように冷たい目をしていた。
「彼を…殺すのか?」
目高が尋ねると、ツダはニヤリと笑った。
「さあ、どうかな」
その時、オフィスの扉が開いた。入ってきたのは、黒いスーツを着た男たちだった。彼らは、目高とツダを冷たい目で見つめ、近づいてきた。
「お前たちが、次のターゲットか」
男たちのリーダーらしき人物が、低い声で言った。目高は、彼らが只者ではないことを悟った。
「逃げるぞ!」
ツダが叫び、目高の手を引いて走り出した。男たちはすぐに追いかけてきた。オフィスの中は、たちまち混乱に陥った。
逃げる途中、目高は偶然、社長室に迷い込んだ。そこには、モニターに映っていた社長の姿があった。しかし、それはモニターの中だけではなかった。
本物の社長は、背中をナイフで刺され、既に事切れていた。
「まさか…ツダさんが?」
目高は驚愕した。しかし、ツダの姿はどこにもなかった。
その時、背後から気配を感じた。振り返ると、そこにはナイフを手にしたツダが立っていた。
「まさか、お前が…」
目高は言葉を失った。ツダは、冷たい目で目高を見つめ、言った。
「これで3人目だ。さようなら、目高くん」
ツダはナイフを振り上げた。その瞬間、銃声が響き渡った。
ツダはその場に崩れ落ち、目高の目の前には、拳銃を構えた赤座拓海が立っていた。
「危ないところだったな」
赤座は目高に微笑みかけた。
「あ、赤座さん…」
目高は、ようやく安堵のため息をついた。
事件は解決した。しかし、目高の心には、新たな疑問が生まれた。ツダはなぜ、人を殺したのか。そして、自分を狙った理由は何だったのか。
目高は、事件の真相を解き明かすため、赤座と共に調査を開始することを決意した。
物語はまだ始まったばかりです。目高と赤座は、この街で起こる連続殺人の謎を解き明かすことができるのでしょうか。そして、目高は自身の過去と向き合い、真実を見つけることができるのでしょうか。
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