幼馴染

るーみりおん

幼馴染(完結型)

私、庵野あんの 華澄かすみは、ある日の寒い冬、三年前の高校三年生に告白され、付き合った彼氏に別れ話を切り出された。


「なぁ華澄………………」

「なに?」

「ごめん…… 別れよ…」


デート中に告げられた心に響く幸せが割れる音。

涙が出そうだったがこらえ、「わかった」と承諾してしまった。


この涙をかき消すために幼馴染みの男友達の嘉良草からくさ 直輝なおきの自宅に直行し飲んだ。

「別れたから飲も...... お酒買ってきた……」拗ねながら言った。


「やけ酒か。…いいぜ寒いだろ?入りな」


「なおちゃ〜ん ありがとぉぉぉ!!」と泣きながら部屋に入る。


元気を出させるために直輝は昔話をしてくれた。

「なぁ高校時代に言い損ね た事言っていいか?」

と唐突に言われた。

「なんだよ……」


「あの...... えーと... 俺と付き合わね?」と耳を赤らめて言う。

嘘だと思い、もう一度聞いたら「だからー!俺と付き合ってって言ってんだよ!!何回も言わせんなよ……」と顔を逸らす。


急な告白で頭の中は真っ白、飲んでいるから顔は火照って真っ赤だ。唖然としていると直輝が口を開く。


「俺は『本気』だからな?」とどうやら本気らしい。


「よ…よっしゃ!付き合ってやろう!!」とお酒のテンションで言ってしまった。


おっちょこちょいが招いたものだが悪いものではない。


そして今に至る。ベッドに横たわった私。その横に私を抱き枕のように扱い寝てる『夫』の直輝。


私は抱きしめながら言う「.......... ありがと う.......直輝」

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幼馴染 るーみりおん @rumillion

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