第3話 独立店舗課

 私の所属する『独立店舗課』は乾課長が頭でこの間昇格したばかりの河野主任がその下に居る。乾課長と河野主任は同じ大学の出で、しかもサークルの先輩後輩と言う間柄……そのサークルのそのまた後輩だったのが木戸さんと山下さん。

『独立店舗課』は私を含め6人だから……この三人の“取り巻き”が、いかに幅を利かせているかは推して知るべしだ。


『量販店課』や『WEB特販課』に比べ『独立店舗課』の業績が良いとは言えないのは、決して昨今の購買情勢だけでは無く、所属しているセールスの営業力の低迷だと私は思う。

 なぜなら私が担当した店舗は全店、売上が伸長しているからだ。


「女が配属されるって聞いたから、もっと可愛らしいヤツかと思った」なんて文言を平気で吐く様なレベルの低いだから……独り立ちして早々に“結果を出した”私へのやっかみが激しく、何かと言うと「女のくせに!」を連発するウザい先輩達だ。

 だから私はため息まじりで……『女で損する事』と指折り数える羽目となっている。

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