ちょっとしたエッセイ的ななにか
三毛猫みゃー
エリーさん、書籍化いろいろ
1.なぜこの作品が最終選考に選ばれたのかの考察的ななにか
なぜエリーさんが最終選考にまで残りお声がけいただけたのか。
ぶっちゃけますと、運とタイミングだと思います。
うんうん、そうだよねって思われた方。
概ねその考えは正解です。
少し前にweb版を推敲していたわけですが、結構ひどいできだなと思いました。
そう思えたことが成長していると言えるのですが、そんなひどいできのものであったにも関わらずお声がけ頂いたわけです。
どうひどかったのかといいますと、まずは読点の付け方がめちゃくちゃなのが目立ちましたね。後は語尾。
仮に投稿当時に読まれていた方は「自分の作品のほうがうまい」と思われたことでしょう。ええ、それは間違っていないと思います。自分で言うのもなんですがそう言われてもおかしくないものでした。
推敲を済ませた今はどうかといいますと、マシに放っているのではないでしょうか?
なぜこんなひどい文章のものが最終まで残ったんだ! となると思うのですが、その辺りはどうにでもなる部分だと思われます。
つまり文章が多少……多少ではなく酷いできでも日本語で書かれていれば良さそうです。うまいことに越したことはないでしょうが、その辺りはweb小説に関してはそこまで気にしなくてもいいのではと思われます。
じゃあなぜ? となるのですが、それが運とタイミングとなるわけですね。
たまたまMFブックス様が10周年記念コンテストを開いたこと、たまたま私の目につき応募したこと。
この時の私は小説を書き始めて一年経ってない頃でした。そしてちょうど最初に書いていた長編が終盤になり、それの引き継ぎでなにか書こうと思ったタイミングでもありました。
これがまあ前提でしょうか。で、ここからがなぜ選ばれたのかになるのですが。
ちょうどその辺で流行ったものがあります。それがなにかといいますと。
葬送のフリーレンです。
エリーさんとの共通点。
旅もの。主人公が不老。長寿の人物と普通の人との年の差。
編集さんが言ったことなのですが、女性読者さんはこういった年の差の恋愛が好まれると言っておりました。例と出されたのが「永年雇用は可能でしょうか」を出されていました。
軽く上げるとこんな感じでしょうか?
キーワードだけ上げると「あー」と思われるかもしれません。
他にも魔女という名前のついた作品がブームになっているのも大きかったのではないでしょうか?
今年や去年に魔女の絡んだ作品が増えたように思いませんか?
ちょっと前なら「魔女の旅々」。去年は「Unnamed Memory」。
今年だと「ある魔女が死ぬまで」や、アニメになると発表されている「サイレント・ウィッチ」などがあると思います。
あとは去年か一昨年にバズった「魔女と傭兵」なんかも魔女がキーワードになっています。
つまりはたまたまエリーさんが魔女として書いたのが編集さんの目に止まったというわけですね。
私は特に意識して魔女というワードを使ったわけではないのですが、ピンポイントで刺さったということになります。
作品の善し悪し、文章の上手い下手よりも、今の世情がはまった結果だと思われます。ですので、書籍化を目指すのでしたら、今何が流行っているのかは大事だと思割れます。
ただしどこからそのブームが始まりいつまで続くかもわからないので難しいところですね。悪役令嬢物が流行ったときに、悪役令嬢物が一気にでてきたのと同じ流れでしょうか。
つまりエリーさんが最終に残ったのは。
たまたま魔女というワードを使い、旅ものだった。あとは不老であったりも重要なキーワードになっていたのだと思います。
後は女性主人公というのも良かったのかもしれません。
今回のMF10周年コンテストの賞を取った3作品と最終に残った2作品。
この内3作品が男性主人公、1作品が人外、そしてエリーさんの女性主人公が1作品でした。このあたりもバランス的な部分もあったのかもしれませんね。
運とタイミングといった理由はこんな感じです。
圧倒的に面白い物をかける方には関係のないことだと思いますが、世情にあった作品を作ることで拾われる可能性は上がるかと思います。
個人的に今後来そうなブームは、宇宙ものかなーと思っています。
「覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので~」や「俺は星間国家の悪徳領主!」などがアニメになるので、この流れ次第ではちょっとした宇宙物が流行るのではないでしょうか?
先月出版された「悪役令嬢、宇宙を駆ける」なども結構売れているようですので、宇宙もののブームがあるのではないかなと思っています。
とりあえず、エリーさんが選ばれたわけはこんな感じだと思っております。
2.web版と書籍版どう変わったか
web版から書籍版になったことでどう変わったか軽く書いてみようかと思います。
はい、大体八割ほど色々と変わっております。
全編全て一度打ち直していますので、全編改稿と言っても過言ではないです。
理由としてはweb版の文章がひどかったので、打ち直したほうが早いと思ったからです。自業自得ですね。
https://www.kadokawa.co.jp/product/322405001440/
こちらのサイトで試し読みができますので、初っ端からweb版と見比べてみるのもいいかもしれません。
最序盤から変わっております。
結局第四稿までいったのですが、最終的に自分でもよくまとまったなーと密かに思っています。この辺りは今思いますと入院していたのも関係すると思うのですが、二稿は色々とおかしなものになってしまってました。
内容は恥ずかしいので内緒です。ただその二稿は三稿で大幅に修正されて、最終的には二稿と三稿を悪魔合体し、そこにweb版をベースに入れ込んだのが四稿となりました。
その後は細やかな修正をした所で最終稿が出来上がりました。大体の新規エピソードは二稿で案を出し三稿でその案をエリーさんらしく修正したものになります。
消えたキャラもいますが増えたキャラもいます。キャラの登場時期を前後させたものもあり、その前後が理由で話の内容が変わったりもとかなりの改変になっています。
よくwebから書籍になるときに「webをお楽しみいただいた皆さまも~」というのがありますが、全編そんな感じだったりします。ただページ数の関係上や話の流れ的にとっぱらった部分もあります。ただweb版の設定が消えたわけではないので合わせてお読みいただけるといいかもしれません。
その中で一番の改変はホクトの存在でしょうか。
web版ですとホクトの登場は顔見世程度だったのですが、書籍版はガッツリというか相棒的な立場になっています。
ホクトが同行者になった理由は、最初は編集さんから街の案内役がいるといいですねみたいな話をした結果ですね。どうしても一人だと独り言やモノローグになってしまうのでそれを避けるためですね。
相槌を打ってくれるだけでもその辺りが変わるわけですね。なるほどと思いました。中にはひたすらモノローグ調に進む作品もありますが、この辺りは好みが分かれるでしょうか? そういった理由でのホクト動向でした。
街までの案内役として同行するようになったホクトですが、その後どうなるかは書籍版をお読みいただけると嬉しいです。
あとは、何が変わったかな? エリーさんの正確部分や行動が若干イラストに寄った感はあるかもしれませんね。
細やかな変更などは、書籍版をお読み頂き確認いただければうれしいです。
あっ、あとは女性読者様にもお手にとって頂きやすいような作りになっていると思います。イラストもそうですが、web版にあった際どい表現は無くなっています。
第二項か第三項だったか、エリーがニーナを膝枕するシーンを書いていたのですが、なんだか百合っぽいというご意見を頂きカットしたりもしています。
ですがなぜか入浴シーンはそのままなんですよね。まあ、イラストがついているわけではないので問題ないということでしょう。
さて、本当でしたらこの話でエッセイ的なものは終わるつもりでしたが、ちょうどMFブックスのコンテストが始まるようです。
ですので、もう一話。私が書籍化に辺り指摘されたことや、編集さんとお話して抑えておけばいいと思える場所などをほんの少しだけ書いてみようと思います。
そんなんしてるよ、そのまま募集要項に書いてるやん、ってお話になるかもしれませんが、少しでも参考になればと思います。
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