ハロウィン

第1話

―――…SIDE 優奈





『優奈……今から出てこれるか?』




午後8時、怜央からの電話。




「え? 今から?」


『ああ』


「うん、無理」


『あ?』


「今は無理なの!」


『な、んでだよ……』


「今日は忙しいの!」


『もう…外にいるから……、』


「はあ?」




あたしの「はあ?」は届かなかったらしく、怜央は言い捨ててすぐ電話を切った。




「んもう! 勝手なんだから!」




1人、マンションの廊下で大声を出し、エントランスに向かった。

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