〈コメント〉
今回のお題は「脇役・熊・メアリースー」でした。「メアリースー」は僕の出したお題です。たまたま「(ある作品のキャラ)ってメアリースーだよな」というツイートを見て、「『メアリースー』ってなんだ?」となったのがきっかけでした。本当に後悔しています。
「メアリースー」に明確な定義は無いみたいですが、「作者の自我が透けて見える痛いキャラ」もしくは「世界観を壊すような最強キャラ(≒俺TUEEE)」と認識しています。主に二次創作作品のオリキャラを揶揄する時に使われる言葉みたいですが、「幼女戦記」に登場するメアリー・スーのようにそれを逆手に取ったキャラクターがいるのも面白いなと思います。今回もそれを意図してお題にしたのですが難しかったです。ただ、キャラクターの属性として、「脇役」との相性は良さそうでした。「熊」は現実世界でも物語の中でもよく登場するので使いやすかったと思います。
始めは「メアリースーに対する脇役としての自覚のある主人公→ある意味で痛い(メアリースー)」という形で書こうと思っていました。そこに熊を比喩的に入れようと、熊の出てくる作品を探してみました(「くまのプーさん」のプーとクリストファ―・ロビン など)。その流れで、金太郎を考えたとき、あの金太郎が属性盛り盛り最強キャラ、つまりメアリースー的では?と思い至ったのです。そうなったら、「そっちの方が面白いじゃん」となり、「『金太郎』という昔話のメアリースー的要素を提起する」ことを軸にすることにしました。ただ、残りの脇役と熊を使うのに、熊と相撲をする前半のシーンを使う方が都合が良く、より最強キャラ感のある後半の妖怪退治まで行けなかったのは失敗でした。あと、どうしても痛いキャラのことを許せず、自分で書けないという問題もありました。今回の作品は、全体的に歯痒いものになってしまいました。
文体としては、言葉遣いや単語で昔話に雰囲気感を合わせるようにしました。ここに関してはまあまあの出来だったと思っています。
第63回 足柄山には大きな熊が住んでおり 佐々木キャロット @carrot_sasaki
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