第56話

その日の夜。

朝に比べると随分と湊汰の熱も下がり…



「よかったね、熱下がって。」



「お前のおかげだよ。ありがとな?」



「ううん。湊汰が元気じゃないとあたしも元気じゃないもん…」



「フッ…」



「何で笑ったの?」



「いや、俺の奥さんって可愛いなって思ったから。」



「っ、」



「遥香…顔真っ赤。」



そう言うと、ベッドに座っていた湊汰はあたしを後ろからギュッと抱きしめた。



「は、恥ずかしいこと言わないでよっ!」



「恥ずかしくなんかないよ?遥香が可愛いのは当たり前のことだし?」



「っ、」



「あ、そうだ。遥香?」



「ん?」



「もし、今度お前が風邪ひいたらそのときは俺が看病してあげるな?」



「湊汰…」



「ずっとつきっきりで看病してやる。お前、寂しがり屋だからな?」



「フフッ、ありがとう。約束だよ?」



「ああ。じゃあ、約束の証な?」




その言葉と共に頬に優しいキスが落とされた。

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