復活!JK幽霊の力を借りまして放送部を立て直す件。
霜花 桔梗
第1話 JK幽霊と共に放送部を復活。
今日は厄日である。教頭先生の気まぐれで旧放送室の大掃除に付き合わされた。
理由は簡単、俺が帰宅部だからだ。
この流星ヶ丘高校は部活動が盛んで帰宅部は珍しいのだ。
その後の大掃除の結果、部室内は綺麗になり。パイプ椅子に座ってまったりしていると。本棚から古びたアルバムを見つける。
ほほーう、この高校の歴史が載っている様だ。
その瞬間である。光と共にアルバムの写真から幽霊が飛び出す。
「むむむ、君かね、ウチの眠りを覚ましたのは……」
それは制服がブレザーになる前のセーラー服姿の幽霊であった。
うむ、このJK幽霊の歳が気になる。
「お前、死んで何年になる?」
名前も聞かずに少し失礼かもしれないが、写真の色あせ具合から年齢が気になったのだ。
「丁度、三十年になる」
ま、おばさんだな。適当に相手をして成仏させよう。
「俺の名前は『石垣 真司』見ての通りこの高校の二年生だ。お前の名前は何だ?」
「何やら問題ある口調だが、ここは素直に答えよう。そう『美田 麗子』だ、決して幽霊だから『麗子』ではないぞ」
「で、成仏の方法は何かな?」
「いきなり、終わらせるのか?モテなそうな男子にJK幽霊が憑りついたのだぞ」
げ!俺は憑りつかれたのか……。
俺が困惑していると。
「この放送室、懐かしいな。どうだ、ウチと放送部の部活をしないか?」
うーん、教頭先生のパシリになっているのも考えモノだ、ここは放送部の活動をしてみるか。
その日の放課後、放送部の部室で会議である。
で……、放送機材は全て壊れていると。うーん、ここがスタートか。
「とにかく、放送部が復活した事を張り紙で宣伝したい」
麗子が無茶を言い出す。放送機材が全て壊れているのにどうするのだ?
俺は長考して考える。
!!!
そうだ!『ヤーチューブ』を使おう。今の時代個人で発信できるのだ。校内ヤーチューバーになってローカル放送をすればいいのだ。
俺は麗子にスマホの存在とそれで放送できる事を説明する。
「せっかくだから、イラストを描いてもらって、Vヤーチューバーにしては?」
この幽霊、飲み込みが早い、もう、現代の技術を理解しやがった。
先ずは絵師さんを募集してみるか。俺は絵師さんの募集の張り紙を作ろうとすると……。
「ハンドルネームはどうする?」
「『梅の里』がいいと思うぞ」
麗子は速攻でヤ―チューブの名前を付ける。あーダサいがシンプルでいいか。
こうしてプロジェクト『梅の里』の作戦が始まったのだ。
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