第2話

「…そして、本日のゲストはRosy Balettaの村瀬百子さんと手嶋瑠璃さんでーす!」

「こんにちはー私たち、ロジバレとして活動しているももこと」

「まるでーす!」

「よろしくお願いしまーす♪」

ピッとテレビの電源が切られる。

なんで消すんだよ、ももちゃん出てるじゃん、かわいいじゃん。

「なんでこの番組バズってるんだろうね」

そりゃうちの子がかわいいからでしょうよ。

「しかも、亜有花が活動休止してた時じゃん、うちら三人でロジバレなのに…まるで二人組グループみたいに」

それはしょうがないんじゃないの、アイドル界では自分がいかに売れるかが大事なんでしょ。

「亜有花の活動休止だって動画配信でたまたま水が瑠璃の服にかかっただけで瑠璃を画面から追い出そうとしてたとか炎上してて意味わかんなくない?」

ムスッとふくれっ面のももちゃんは俺を撫で回すと、俺の毛並みに顔を埋める。

「ねー、最近は本当にちっちゃいことばっかり気にしなきゃいけなくてさ、嫌だよねえ。ね、セブン」

そうっすね、ももちゃん。でも俺はももちゃんが炎上して活動休止になっても、ももちゃんの味方でいるから。

「あ、そうだ。今度朝の番組で出演者のペットを取り上げるんだって。セブンの写真も撮っておこうねー」

じゃあ俺が渾身のキメ顔を見せよう。目をクリクリにして、ちょっと首を傾ける。どうだ。

ももちゃんはカメラを起動させて、俺と同じ目線に。

「ミニチュアダックスフンドのセブンくんでーす!うちの最高のアイドルなんです!」


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