文章の格調高さと世界観の重厚さが圧巻でした。特に「死の島」の導入は静謐で幻想的なのに不気味さもあり、一気に物語へ引き込まれます。隠者と青年の対話は神話の語り部そのもので、“未完の歴史”というテーマが強く心を掴みました。アーミラ編に入ってからは一転して痛々しい現実が描かれ、師との別れや集落での孤立がかなり胸に刺さります。美しい文体でここまで陰鬱さと神秘性を両立できているのが凄いです。