エピローグ
あれから、しばらく経って、今では、彼女と楽しく、過ごしている。
「いやぁ、でもあの頃は大変だったね」
「そうだね」
2人で、そんな昔話に花を咲かせながらとある場所に向かって歩いていると、ふとあることを思い出す。
「そういえば、あの試合の後のインタビュー聞いてる時泣いてなかった?」
「うっ!だってしょうがないじゃん!今から聞く?あれはみんなも泣いてたじゃん!」
そう言って、彼女はスマホでその時の映像を流し始める。
『「優勝おめでとうございます!」
「ありがとうございます」
「何か一言、あったりしますか?」
「そうですね、、、一つだけ、言いたいことならありますね」
「では、お願いします!」
「えっと、少し長くなってしまうと思いますが、どうか許していただけると嬉しいです。
僕は、小学生の頃、両親を事故で亡くしました。このバスケも、生前、両親から教わっていたものです。両親が亡くなってからは、引き取り先のご両親に協力していただき、ここまで、バスケを続けることができました。その2人も、この大会の1回戦の日に交通事故で亡くなりました。でも、僕は挫けるわけには行かなかった。その2人の娘で、僕の彼女である子が悲しんでいたからです。僕は彼女の母親から娘を頼む、と言われました。父親からは、頑張りなさいと言われました。彼女はその日から今日まで、笑顔でいることもなく、家の外に出ることもありませんでした。でも、今日、僕らが優勝した時に笑ってくれたんです。だから、僕は仲間達と両親、彼女の両親など僕の助けになってくれた人々に感謝しています。もちろん彼女にも。でも、僕が感謝を伝えたかった相手には、もういなくなってしまった人もいます。だから、僕は恩返しとして少しでも、彼女が楽になれるように、この大会を頑張りました。ここから先は、仲間達と彼女に向けます。まずは、みんな!ここまでついてきてくれてありがとう!みんなのおかげでここまで来れた!ありがとう!次は、僕の彼女!僕は、君の笑顔が好きで、その笑顔を守るためにこの大会もそれまでも、頑張ってきたよ。それも全部、僕が悲しんでる時に、笑顔でそばにいてくれたからなんだ。僕は君に似合ってる、その笑顔が好きだよ、明里。」
「ありがとうっ、ございましたっ!」』
確かに。改めて見ると、その場にいた多くの人が目に涙を浮かべていた。
「でもやっぱり、明里、君の笑顔を守れてよかったよ」
「ふふっ、私もそんな優弥のことが好きだよ?」
「そっか、嬉しい」
そんな会話をしながら、手を繋いで歩くと、すぐに目的地に着く。
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4人とも、僕らはここまで成長することができました。大きな試練も2人で乗り越え、あなた達との別れの辛さも今では2人ともそこまで重く残っていません。なのでどうかゆっくりと眠ってください。
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私たちはここまで大きくなったよ。これからも、大きな試練が待ってるかもしれないけど、私たちならきっと大丈夫!だから安心して眠ってください。
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僕らは、2人で4人のお墓の前で、そう願う。
手には、福寿草が押し花にされているお守りを持って、お墓には福寿草を添えて。
いつかきっと、みんなの元に幸せが招かれることを願って。
エピローグです!
後書きはこの次のとこに書くのでそこまでしゃべりません!
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幼馴染で彼女でもある女子の両親が交通事故に遭ってしまったので昔受けた恩を返そうと思います〜残された僕らは福寿草〜 柊海星 @comicwalk
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