第38話

水を飲んで、二人が落ち着いたのを見計らい、

父「さぁ、家に帰ろう」


父親が、私とディーンを両肩に乗せ、ミックを抱き上げて歩き始めた。


歩きながら、

父「ディーン、なぜ、君がここに来たのかな?森を出たら記憶は、消されるはずだが」


ディーン「やはりそうか。記憶は消されたが、身体が勝手にここに向かっていた。サラを守れと心が騒いだ」


母「それは愛の力よ」


父「ほほほ。そうか、そうか、そうだね。」


そう言って、上機嫌になった父の頭の後ろで、私はディーンと手を繋いだ。

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