恋物語
@029sirohebi
第1話
ある高校2年の春の始業式の日私は恋をした。
相手は私とは違って明るく、色々な人の心を照らし、温めてくれるような存在。
そんな彼の名前は太陽さん。
暗くて寂しい生活をしてた私に近寄って手を差し伸べ、私の世界を明るくしてくれた人。
太陽さんは困ってる私にただ優しく「大丈夫?」と優しく手を差し伸べてくれた。
たった一度、その一度だけでも嬉しかった。。ただそれだけでも嬉しかった。一度もそんなことをしてくれた人なんていなかったと思う。友達もいなく、親しく同世代で話す友達なんか居なかった、一人で頑張ってきたからこそ、その一言がたまらなく嬉しかった。そこから彼に好意を抱くことになっていった。
私が2年になってからしばらくした時担任の先生が席替えをすると言い始めた。
席替えの方法はくじ引きらしい。太陽さんの近くになれるようにと祈りながらくじの結果を見て席を移動させる。私は後ろの窓際の席隣は?ソワソワしながら待ち続ける。
しばらくして横の人が机を持ってくる。チラッと横目で確認すると、私は落胆した……ああ、神様はいないんだ……まあ、そうだよね、神様がいたとしてもこんな私になんか味方するわけないよね……
と、隣で声がし始める
「先生!私ここだと黒板が見えないので前の人と交換したいです!」
ああ、どうせ知らない人から知らない人になるんだろうな……どうでもいい……
先生が
「そうか?じゃあ誰と交換するか……太陽くんお前平気か?」
え?でも了承するのかな?ソワソワしながら答えを待ってると、「いいですよ〜」と言う、一言が聞こえる。私は顔に喜びを出さないように必死に耐えながら、心の中でガッツポーズをする
は、話しかけたい……なんて言おう……と、とりあえず挨拶だよね!
「よ、よろしくね。太陽さん」
と緊張しながら挨拶をした。どもってしまってキモくないかな?でも挨拶出来ただけマシか……でも嫌われたらどうしよう……
「ああ。よろしくね。千秋さんだっけ?」
なんてことだあの太陽さんが私なんかの名前を知っている。こんな苔のような存在の私を認知してくれてるなんて本当にいい人なんだな……これだけでも今日一日は何でも頑張って行けそうなくらい嬉しい。
「私の名前覚えてくれてるんだね。私影薄いから知られてないと思ってたよ……」
と、苦笑いしながら言う。なんか嫌味っぽいかな?とか会話をするだけでも色々考え過ぎて話したいことが全然思いつかない。
「まあ始業式の時話したからね。確か1年の時は違うクラスだったよね。この1年間よろしくね!」
と笑いながら言ってくれた。
なんて優しい人なんだろう。やっぱりこの人は温かい。一緒にいて心が休まるな。
「うん。1年間よろしくね」
そんなことを話して会話を終えた。
普通の会話にしか見えないけど、私からしたらとても楽しかった時間。
少しでも話せただけでも嬉しい。
しばらく、授業をし、お昼ご飯の時間になる。私は今日も一人で、ご飯を食べる。お母さんが朝早くに起きて、作ってくれたこのお弁当を感謝しながら、お弁当箱から、私の口の中に移して飲み込む作業を繰り返す。
太陽さんは、隣で友達とワイワイして食べてる。ああ、私も太陽さんと一緒に食べたいな……と、考えてるうちに、食べ終え、午後の授業が始まる。
5限目の授業は国語だ。隣の太陽さんを見ると、ウトウトとして、首がカクンカクンとなっていて、とても愛らしい……ああ、動画撮りたい……愛らしい姿を見ながら、午後の授業も終え、帰りの準備をしてると、
「千秋さん。またね!」
と言ってくれた。まさか帰る際に話しかけてくれるなんて思わなかったから、私は慌てながら、
「あ、えと、ば、ばいばい」
私は小さな声で声がつっかえながら言った。
今日の会話はこれだけで終わったけれど、話せなかったいままでに比べれば何千倍もマシだと思う。
本当はもっと話したいけど、話しかけすぎて嫌われても嫌だし慎重に行きたいな。
私は下校道を歩きながら今日のことを思い出す。
太陽さんが「またね」と言ってくれたことがたまらなく嬉しかった。
また明日も会えると言うのを実感させてくれるから「バイバイ」と「またね」て言葉でこんなに違うんだ。
私も頑張って明日は変えてみようかな。
そんなこと考えて家に帰って、お風呂や明日の準備を済ませ、晩御飯を家族と食べてると、お母さんが急に、
「千秋。なんか今日学校でいい事あった?」と、不思議そうな顔をして聞いてきた。こんなこと言われたのいつぶりだろう。
「え?べ、別にそんなことないよ。今日も普通だったかな」
そ、そんな顔に出てたかな?出してる気はしないんだけどな、多分鋭いのだろう。昔からお母さんは私の些細な変化に気づいて、私のことで、一緒に喜んでくれたり悲しんでくれたりして、時には叱ってもくれたとてもいい人だ。お父さんも優しくて、いつも気遣ってくれる。私は両親のことをちゃんと尊敬してるし大好きだけど、恋愛のことは誰にも知られたくない。無駄に気を使わせたくもないし、一人で頑張りたい。
「そお?なんかにこにこしてるような感じがしたんだけどね。ね!お父さん」
と不思議そうな顔をしながらお父さんに聞く
「まあ確かにそんな感じはするな。まあ思春期もあるし、無理して聞きすぎるのは良くないだろうし、言いたくなったら言ってくれたら父さんはそれだけでも嬉しいよ。」
「そうね。お父さんの言う通りだわ。」
「うん。ありがとね」
なんて気遣いができるのだろう。私もこんな人達になれたらな。
そんなことを話して家族との会話を終わった。
その次の日も「おはよう」と「ばいばい」を繰り返す。
相変わらず私は日常会話もできないし、「またね!」も言えない。なんて度胸がないのだろう。挨拶する中になったとはいえ、それ以上の発展がなく季節は夏になっていく。
学校の夏のイベントといえば大体体育祭が思いつく。私は運動が苦手だからあまり嬉しくないし、やる気も出ない。
汗もかくし、疲れるし、上手くもできない。失敗したら文句も言われるだろうしほんとに嫌だ。もうサボろうかな……
そんな私が否定的なことを考えていても、周りは体育祭を楽しみにしてる人ばっかだし、先生たちもやる気で、昼休みと放課後を使って練習までさせてくる始末。
外は夏だから暑いから、汗はすごいし最悪。
合同競技にリレー、借り物競争などなどかなりの数の競技があり、練習の量もすごい。
嫌だ嫌だと私が嘆いても体育祭がなくなる訳でもないし、疲れない程度にやるとするか。
放課後の時間みんな外に集まって練習をし始める。
今日はムカデ競走の練習らしい。4チームに分かれて、競争をひたすらするだけらしい。人と協力する系とか1番苦手。まあとりあえず頑張るか……
チームはどう決めるのだろうと考えてると先生が
「一チーム六人だから、好きなやつ組んで決まったら、一旦チームの息を合わせるために各々のチームでしばらく落ち着いてやっていけ。とりあえずケガと熱中症だけには気おつけてくれよ〜」
うわ。最悪だ。好きなやつと組んでくれとか人と話さない私からしたらナイフのように鋭利な言葉。もう私みたいな人を殺すためにある言葉だろこれ……
私が思った通り、もうほとんどチームを作り終わっている。
小学生の頃も2人1組で組めなくて先生とやっていたのを思い出して少し寂しくぼーとしてたら、
「千秋さん。組む人いないの?千秋さんさえ良ければチーム組まない?みんなもいいよな?」
と太陽さんが聞いてきた。太陽さんのチームの人たちも頷いて私が入るのを了承してくれた。なんて優しい人達なんだろう。私とはなんて違うのだろう。
太陽さんは優しくて、紳士で気を使えて、私のような人間とは程遠い人。
断る理由もなかったのでお言葉に甘えて
「一緒にやる人いなかったから誘ってくれて嬉しい。足引っ張らないよう頑張る。よろしくね」
練習を始めると、より太陽さんがすごい人なんだなと分かる。
リーダーシップもあって、自分だけのペースで進めないで、意見も聞きながら、みんなが上手くできるようにアドバイスをくれる。
ああ、なんて素晴らしい人なんだろ。私なんか太陽さんに好意を向けること自体迷惑をかけるかもな……太陽さんにはもっといい人もいるだろうし、この恋は諦めないと、好きな人の邪魔をするぐらいなら遠くから眺めて、あいさつをするぐらいの仲の方が幸せ。
この人に嫌われることほど怖いことは無い。恋がこんな辛いものだなんて知らなければよかった。
ああ、憂鬱……夏のせいで気分が下がってたのに、こんなことも考えてしまう……
少なくとも、体育祭まで太陽さんの足を引っ張らないようにするため頑張る気のなかった練習を頑張って練習をし、体育祭当日は失敗をせず、体育祭を終えた。
私は体育祭の放課後疲れて教室の机で突っ伏してる、教室にはもう誰もいない。
ほとんどの人はクラスみんなで打ち上げをしようとか浮かれて遊びに行った。
クラスのみんなと言ってたけど、誘われてる人を見ると陽キャグループだけだった、そのグループと接点ない人達は、その人のグループで打ち上げを行ったりしていた。
みんなよく遊ぶ元気が残ってるな。さて学校に誰もいなくなっただろうし、私も帰るか……
カバンを持って、立ち上がろうとすると教室のドアをガラガラと音を立てて、誰か入ってきた。
誰だろうとドアの方を見ると太陽さんが入ってきてた。
「あれ?千秋さん?まだ教室にいたんだね」と忘れ物をしたのだろうか机の中の物を取りだしてカバンに入れた。
「うん。疲れて少し休んでたんだ。太陽さんこそ打ち上げに行ってると思ってた」
「そうだったんだ。俺も疲れたから打ち上げは断ったんだ」
「体力沢山ありそうだし、遊んで楽しんでると思ってた」
と、言うと、太陽さんが顔を赤くして言い始める
「よ、良かったら途中まで帰らない?」」
太陽さんが少し恥ずかしそうに言ってきた。
太陽さんにそんなことを言われると思ってなくて「んえ」と、変な言葉が出て恥ずかしくて少し俯いてると
太陽さんが笑った。
「何その声(笑)でどうかな?」
笑った顔もかっこいい……
見惚れてぼーとしてるのに気づいたから慌てて
「そんなことを言ってくれると思ってなくて、もちろんいいよ!一緒に帰ろ」
一緒に帰れるのはとっても嬉しい。この恋は諦めないといけないとわかっているのに、こんなことをしていたら諦められなくなる。
私は迷惑もかけたくないけど、恋を諦めたくもないなんて私はなんて強欲な人間なんだろう。こんな私じゃ太陽さんと釣り合わないだろうな。太陽さんは私とは違ってすごい人だし、キラキラとして温かい。
帰り道は、太陽さんがたくさん話しかけてくれて、話題も沢山出してくれて、会話が尽きることなくてとても助かった。気まずくならなくてほんとに良かった。気まずい雰囲気が流れたら私は死ぬかもしれない。
でも楽しい時間はすぐ過ぎるもので、お互いの分かれ道について、太陽さんが
「今日は楽しかったよ。体育祭お疲れ様。練習も頑張ってたもんね。またね!」
と、頑張ってた所を見ててくれたなんて嬉しすぎる。ほんとにいい人。
私も頑張って勇気を出さないと、少しずつでいい。
「あ、ありがとう。太陽さんもとっても頑張ってたもんね。ま、またね」
今私の顔は赤くなりすぎて見せられないだろうから少し俯きながら言った。
「あはは、俺の頑張りも見ててくれたなんて嬉しいな……」
太陽さんの顔を見ると、夕焼けのせいか、赤く見える。そのまま、二人は分かれ道を進んで行った
この夏は今までの夏で1番いい夏かもしれない。
失敗してもいいし、フラれてもいいからこの思いを彼に伝えたい。
ついこの前までは怖くてこんなことを思うことは絶対なかった。
けど、好きだからもう我慢はできない。自分なりに頑張ると決めた帰り道だった。
その体育祭からしばらくが経ち、もう季節は秋になった。
あれから太陽さんと話すことが増えた。日常会話をすることも増えたし、ほんとたまにだけど一緒に帰ることもあるし、なんでこんなに距離が近くなったのかも分からないけど、私からしたらいい事しかないから気にしないことにしてる。深く考えると嫌なことばっかり思いつくから。これは私の悪い癖だとわかってるけれど、治すことは一生無理だと思う
ある日の帰り道急に
「あのさ、今度の土日のどっちか2人で映画見に行かない?気になる映画があるんだ」
と、太陽さんが誘ってきた。
え?これってデートなのでは?いや待てよ?どうせこれは、新しい友達ともっと仲を深めて起きたいだけだろう。どうせこの一回で終わるやつだし、デートでは無いだろうけど、一緒に出かけたい!浮かれないようにしないと!
「うん。いいよ。土曜日とかどう?」
浮かれすぎてニヤニヤしないよう頑張って返した。
「土曜日ね!駅の近くのこの映画館を十時集合で平気?早めに行ってお昼食べてから映画を見よ」
「うん。平気だよ。お昼は何にする?」
「ん〜千秋さんはなんか食べたいのとかある?」
「ならハンバーガーはどう?」
「なら集合場所の近くにあるからそこにしよう」
色々と自分にも聞いてくれて、とても嬉しい。その後も色々と決めて、お互い家に帰っていった。
そしてあっとゆう間に土曜日になった。
自分の持ってる服の中で一番マシな服を着て、普段しないメイクをして、家を出ようとすると、お母さんに、
「どこか行くの?デート?普段着ない服とか、メイクしてるけど……」
と、言われ、慌てて
「ち、違う!高校生になったらこうゆうオシャレちゃんとしないとなって思っただけ!」と返すと、
「はいはい。晩御飯いるなら連絡してね〜気おつけていってくるのよ?」
と、心配してくれる
「はーい!行ってきます!」
家を出て、待ち合わせのとこに着く。私は待ち合わせの三十分前に着いた。
目的地に着くと、三十分前なのに太陽さんがいる。あれ?待ち合わせはもう少し後のはずだけど、もしかして時間間違えた?それなら相当やばい。
慌てて太陽さんに近ずいて
「おはよう。も、もしかして私遅刻しちゃった?ごめんね」
と謝罪すると、太陽さんは慌てて
「大丈夫だよ。俺が早く来てるだけだよ。てか千秋さんこそこんな早くどうしたの?待ち合わせまで三十分はあるけど」
遅刻してなかったのなら良かった。
「少し早く行った方がいいかなって。でも太陽さんが早く居たからもしかして遅刻かも?と思って慌てた」
安心した様子の私を見た太陽さんは微笑みながら
「まあ早く会えたし、落ち着いてご飯でも食べに行こ」
「うん。そうしよ」
そのあと二人でハンバーガーを食べ、映画館に向かった。
そういえば太陽さんが見たい映画ってなんなのだろう。
私は気になって太陽さんに聞いた。
「そういえば見たい映画ってどれなの?」
そうすると太陽さんは
「あれだよ。軽く言えば恋愛物かな」
壁にある広告板を指さした。
「恋愛物なんて見るんだね、なんか意外かも」
太陽さんはチケット販売機に向かいながら
「まあ意外と恋愛物が好きなんだよね。とりあえずチケット買っちゃお」
と、言いながらパネルを操作した。
チケットを買って、席に座って映画が始まる。
映画の内容は学生2人の恋愛物語だった。
私からしたら羨ましいとしか思えない。
前半シーン私も太陽さんと映画のようなことを出来たらな。とか、考えて見てたけど、後半は感動シーンがあって泣いて見入ってしまった。
映画が終わって、暗かった回りが明るくなっていく。
完全に明るくなって見てた人がぞろぞろと出て行く。それに続いて私達も外に出た。泣いてたのがバレてたらしく、
「良ければハンカチ使う?後半は感動シーン良かったよね!」
気を使わせてしまった。なんか申し訳ないな。
「うん。ほんとに良かった。ハンカチは汚れちゃうし自分の持ってるから平気だよ。ありがとね。」
と返し、自分のハンカチを取りだして涙を拭う
太陽さんは「平気だ。」と優しい声で返してくれた。
「この映画教えてくれてありがと!ほんとにいい作品だった」
と少し興奮気味に言ってしまった。我に返り、恥ずかしくなり顔を俯いてると、
「喜んでくれたなら良かった。誘ってよかったよ!」
そんなことを話しながら帰り道を二人で歩いていた。
二人で映画の感想を言い合ったり、いつも話すようなことを話した。
けど分かれ道が近くなってくると少し寂しくなってきた。そんなことを考えてると、
「また千秋さんと一緒に出かけたいな。良ければまた一緒に出かけない?」
と、夕日で赤くなった顔をこっちに向けて、私の目をちゃんと見て言ってくれた。
その言葉が嬉しかった。今までの寂しさがなかったかのように喜びで心が埋まっていく。
「うん!私も太陽さんと出かけたい!」
と満面の笑みで返す。
太陽さんは不安そうな顔から安心の顔に変わった。
「そう言ってくれるとほんとに嬉しいよ!また出かけようね。今日はほんとに楽しかったよ!」
もう、お別れか。でもまた一緒に遊べるのが分かってるだけで心が軽くなる。
「こちらこそ楽しかった。誘ってくれてありがとね。また学校でね」
と、帰ろうとすると太陽さんに「ちょっと待って」と呼び止められる。
なんだろうと思って振り返ると、
「連絡先交換してくれないかな?」
とスマホを取りだして言ってきた。
なんてことだろう遊べただけでなく連絡先の交換までできるなんてなんていい日なんだろう。
「うん。いいよ」
と返し、交換して改めて、
お互いまたねと言い、帰って行った。
あの秋の日からしばらくたった。
あの秋の日から、沢山遊び、たくさん連絡を取りあったりして、距離も縮んだと思う。
今年の春からの進展を見ると、かなり進んだと思う
自分でもこんなに距離を縮められると思ってなかったからびっくりしてる。そんな日々を過ごしてると
季節はもう冬になり、暗くなるのは早くなる。最近は寒すぎて、布団から出たく無くなる毎日が続いている。
もう気づいたらクリスマスの1週間前。
クリスマスに太陽さんを誘って出かけたいけど、誘う度胸もないし、誘ったとしたら告白をしようと思っているから、余計勇気が出ない。
でも悩んでる間に他の人に約束を入れられたらどうしよう……それで太陽さんが了承して出かけて上手くいって私の恋が終わるぐらいなら、断られてもいいから一か八かで誘ってみよう。
そう思ってから私はすぐに行動を起こした。ぼーと眺めてたスマホの画面のアプリを動画アプリから連絡アプリに変える。
そして家族と公式アカウント以外の唯一の人の連絡を開いて、文字を打つ。
『クリスマス予定空いてますか?』
私は文字を打つだけで送ることはできない。
この送信マークがとてつもなく重要なマークに見えてくる。
送信マークが一種の危険マークのようで、この恋は失敗して悲しくて嫌な思いをするだけと言われてるように感じる。
でも私は変わりたい。うじうじして言い訳ばかりをしてなにもしない今までのような生活なのはもう嫌だ。
それに太陽さんとずっと一緒にいたい。
そう心の底から思った、私はそうゆうことを考えられる人間だと思わなかったけど、自分の知らないほど私はあの人が好きなんだ。そう考えてるうちに指は気づいたら送信マークを押していた。
ドキドキして返信を待ってると、すぐに通知がなった。
結果を見るのがとてつもなく怖い。
そしてスマホを開いてみると、私は一気に絶望にたたきつけられた。
「クリスマスは予定あるから無理かな」
絶望で頭の中真っ白になりスマホの画面を見つめてると、またなにか送られてきた。
『クリスマスは毎年家族とパーティーしないといけないんだ。」
ま、まあ、他の女の子との約束じゃないのなら……と、必死に、言い訳を沢山言い聞かせ、自分を自分で慰めてると、
「でもクリスマスイブは空いてるよ。イブならどうかな?』
急展開にびっくりしすぎて、喜びと安心で涙が出てきた。
私は慌てて、誤字を沢山して、その誤字を直してちゃんとした文を作り返信をした。
『イブで平気。ありがとね!』
と返し、そのまま返信を続け、当日は買い物することになった。
緊張して変なことしないよう気をつけないと。前日に準備を始め、何度も確認して、何度もあれこれ変えて、やっと準備が整ってその日は早めに寝た。
クリスマスイブ当日待ち合わせの東京に着き、太陽さんを探してキョロキョロしてると
「やっほー千秋さん。人多いいからすぐ見つけられてよかった!」
と、近ずいて来てくれた。
「太陽さん見つけてくれてありがと!どこにいるかキョロキョロしてたところだったから助かったよ」
人が多いいから目的のデパートに行くために歩き始めた。
周りを見るとやっぱりカップルが目に見えて多いい。
私達も傍から見たらカップルに見えるのかな……だとしたら嬉しい……
太陽さんは私が周りを見渡してるのに気づいたのか
「なんか気になるのでもあった?」
と、聞いてきた
回りジロジロ見すぎたかな、つまんないと思われないようちゃんと会話をしないと……
「ううん。街がクリスマス過ぎて、びっくりしちゃってね……普段あまり出かけないからこうゆうの珍しい気がして」
「たしかに。俺はよく友達と出かけるから気づかなかった。違う視点のことを知れるのってなんかいいね!てかもうデパート着いたね」
デパートに入り、お昼を食べる事になっていたので、ファミレスに入って、ご飯を食べた。ご飯食べた後買い物を始めた
「太陽さんは何買おうと思ってるの?」
と、私は店選びの段階だったから聞いてみた。
「まだ決まってないんだよね……どうゆうのが好きなのか分からないしさ。千秋さんの方はどうなの?」
太陽さんはプレゼントなんだな……誰にあげるんだろう。けど聞くのはさすがに気持ち悪いよね……
「私は手袋を買おうとしてるよ!それとなんか良さそうなのがあったら買おうかな」
太陽さんは少し気まずそうに
「手袋ってプレゼントなの?」
と聞いてきた。
渡すのは内緒にしたいけど、プレゼントじゃないと言うと、後々渡しづらくなりそう……ここは贈り物だということだけを言おう
「まあ、そうかな〜喜んでくれるか分からないけどね」
と、少し笑いながら太陽さんの目を見ながら言った。
太陽さんが少し寂しそうな顔をした気がするけど、瞬きをした瞬間いつもの明るい顔に戻ってたから気のせいかな?と、思った
ファミレスを出て、2人で歩いてる一つのお店が目に入った。手袋とか冬物が多めに扱っているお店らしい。今このタイミングにおいて最高のお店!
「あ!あそこにいい感じのお店あるから行ってみても平気?」
お店を指さして言った。
「平気だよ!俺も一緒に見てみようかな」
そう言ってくれて、2人で同じ店に入り、お互い好きなものを見ていた。
太陽さんが好きそうな手袋をみつけ、それとマフラーを買って店員さんに包んでもらった。太陽さんに見られないようそそくさと買って太陽さんの元に行った。
「どう?なんかいいのあった?」
とまだ悩んでる太陽さんに聞くと、
「マグカップなのは決まったけど、この犬と猫どっちがいいか迷ってるんだよね……千秋さんはどっちが好き?」
ここで私に聞くのか……センスないからいい答えできないかもだけど一応答えとくか。
「私はワンちゃんのほうが好きかなーどっちかと言えば犬派だからそれのせいかもしれないけど」
てか今私が犬派なんか聞いてないか……なんて1人反省会を一瞬で繰り広げると
「なら犬のにしようかな。決めてくれてありがと!」
と言って2種類のマグカップを買いに行った。
他にもゲームセンターや、他のお店や、服を見たりした。入って買ってを繰り返して、気づいたら、帰りの電車に乗って、私たちの住む街に帰ってきた。
色々と話しながら歩いていつもの分かれ道に差し掛かると、太陽さんが話してる会話を急にやめ、緊張したように言ってきた。
「少し時間ある?」
なんだろう?
「あるけどどうしたの?」
「近くに公園があるからそこに行こ」
と誘ってきた。まだ夕方で少し明るいからまあ平気かな……
「うんいいよならそこまで行こう!」
太陽さんにつられて歩いていると、私が知らない公園に着いた。公園と言ってもほんと小さく公園と言えるにもギリギリのレベルだけれど、
「こんなところに公園があったんだね」
とベンチに近ずいて座りながら話す。
太陽さんも同じベンチに座った
「まあ小さいし気づく方がすごいと思うよ。昔からの秘密基地的な場所だし」
と言ったあと少し二人黙ってしまった。太陽さんと話してから会話に詰まったのは初めてかもしれない。
沈黙に耐えられなくて私が話し出す。
「静かでいいところだね」
ああ。なんて会話デッキが弱いのだろう。これじゃ会話が続く訳でもない。
次話すことを悩んでると
「そうなんだよね。ところで、千秋さんに渡したい物があるんだ」
とそう言ってさっき買った物を私に渡してきた。
「これ私に?プレゼントする人にじゃなくて?」
「う、うん。俺がプレゼントしたかった人って千秋さんなんだよね」
と、恥ずかしそうに頭をかきながら、渡してきた。今日のお礼かな?優しいな〜
「嬉しい。ありがとね。なんか奇遇だね。私も渡したいのがあるんだよね」
そう言って手袋とマフラーが入った袋を太陽さんに渡した。
「これって手袋?」
「うん。そうだよ。冬だしちょうどいいかなって……」
「ありがと!嬉しいよ!まさか俺に対するプレゼントとは思わなかったからびっくりしたよ」
「喜んでくれたのなら良かった!太陽さんのは何が入ってるの?」
「マグカップが入ってるよ俺とペアのやつ。さすがにキモイかな……?」
「ううん!嬉しい!お揃いなのとても嬉しい!」
心の底から嬉しい。
私の頭には、告白するのは今しかないのでは……という考えが横切る。
「私ね。太陽くんに伝えたいことがあるの」
何回も喉につまりながらも、勇気を振り絞って太陽さんに言う。
「私太陽さんが好きなの。優しくて、かっこよくて、リーダーシップがあって、温かくて一緒にいて楽しい。私とは真反対のような人間だけど、そんなあなたに惹かれていったの。まだ1年しか一緒にいないからまだまだわかんない事だらけだけど、」
と言おうとした瞬間
「ちょっと待って。その先は俺に言わせてくれないかな?」
え?どうゆうこと?止められて頭が混乱して整理がつかない。
「俺さ。最初は千秋さんのこと見た目で一目惚れしたんだ。でも話していく度にさ、千秋さんのいい所がどんどん見えて、体育祭のように頑張ってるところも見えたりして、頑張ってる姿見てるとさ、何故か俺も頑張れるんだよ。それに俺もまだ一年しか知らないから、千秋さんのことを知らない。だからこれからお互いを知って行きたいんだ」
それを言い終わると太陽さんは私の前に立ち、頭を下げながら手を出してこう言ってきた。
「俺と付き合ってください」
まさかの逆に告白されるとは思わなかった。でも嬉しすぎて涙が出てきた。こんな私に好意を寄せててくれたなんて。
わたしの返事はひとつしかない。
涙を沢山流しながら、
「はい」
と、一言言い、太陽さんの手を握って涙でぐちゃぐちゃになりなった顔で笑った。
「私もこれからずっと太陽さんの隣にいたい」
そう言い終わってベンチから立ち上がり、太陽さんにハグをする。
「俺もそのつもりだよ。これからずっとよろしくね」
と言ってくれた後に強く抱き締め返してくれた。
この幸せな時間がずっと続けばいいのに。
周りから見たら短く見えるこの瞬間も、私からしたら永遠のように長く感じる。しばらくして、ハグをやめて、手を繋いで二人で帰り始める
「まさか太陽さんが私の事好きだと思わなかった」
「それは俺のセリフだよ。フラれるのも覚悟してたぐらいだもん」
二人で恥ずかしそうに話す。太陽さんの顔は真っ赤なのが、街灯に照らされよくみえる。私も真っ赤なのだろう。
今、伝えたいことを全部言おう
「私、重いかもだし、恋愛なんてしたこともないから、沢山迷惑かけるかもだけど、よろしくね」
「そんなところも、千秋の一部だろ?嫌いになんてならないよ。そんなとこも絶対好きになっちゃうよ」
と急に呼び捨てをしてきてびっくりした。これは仕返しをしてやらないと……
「太陽はほんとにかっこいいよね!これからは沢山甘えてもいい?」
と言うと、
太陽は恥ずかしすぎて顔を背けながら、
「ああ。沢山甘えてくれ……千秋に甘えてもらえるなんて、夢のようだよ!俺も、沢山甘えるけどいいかな?」
と言いながら耳が赤くなってるのを見て、私はふふっと笑った。
「うん!沢山甘えて?一緒に愛し合って、沢山助け合って行こ?」
「当たり前だろ?俺にして欲しいことあったら言ってくれ。千秋のためならなんでもできそうだよ」
と、太陽のように明るい笑顔で言ってくれる。ああ、何度この笑顔に救われただろ……私も頑張ろう……今までの私みたいに、すぐ諦めるのではなく、諦めないで努力を沢山したい!と、思えるようになった。私も成長できるんだな……と、思いながら、二人で色んな話をし、歩く。
もう、日が沈み真っ暗にだから家まで送ってくれた。
「じゃあまたね、連絡するね!」
「ああ。またな。連絡俺からも沢山するよ」
太陽の後ろ姿を見届けてると、ある思いが脳裏によぎる、あと一歩踏み出したい!と思った時には、足が動いていた。走って、太陽のとこに行き、囁く。
「太陽。大好きだよ」
太陽は少しびっくりしてけど、すぐに落ち着いて
「俺も大好きだよ。千秋」
と、目を合わせながら、二カッと、笑い、行ってくれる。ああ、なんて幸せなのだろう……
家に入り、やることを済ませ、ご飯を食べながら両親に言う
「私……彼氏できた……」
そう言うと、2人は固まってしばらく動かなくなる
「お、おーい?」
二人はハッとして、我に返り、喋り始める
「ほ、ホントなの?あの千秋に?」
と、お母さんが泣きながら聞いてくる。
お父さんはメガネを外し、目頭を押さえてる。
「2人とも……別に泣かなくても……」
お母さんが、
「だって!あなた人見知りで、友達もいなかったのに、ほんとに嬉しい…ね!お父さん!」
「ああ、ほんとに嬉しい。今から赤飯を三号食べれるよ……」
お父さんの冗談にみんなが笑う。
「あんまり、恋愛のことは言わないかもだけど、話したくなったら言うね!」
二人は同時に
「うん!そうしてね!」と、いい、食べ終え、部屋に戻る。ベットで少し横になり、あったことを思い返す
最初はこの恋が実るなんて夢にも思わなかった。私はずっと後ろ向きの方向のことばっか考えてたし、自己否定ばっかしてたから。けど結局はやっぱりお互いを知ることが大切なんだろうな。
これからも太陽のことをどんどん知って、どんどん好きになっていくのだろう。
時間をかけて、お互い喧嘩をして、それでも楽しく幸せにお互いを助け合っていくのだろう。
これからが楽しみだ。
終わり。
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