リフレクション・コール

こっちの縫いぐるみはコワれているのに

のに

あっちの縫いぐるみよりもアイされているのに

のに


考えなしに告げた瓶入りの心は

どっちの君にも伝わらなくて

それを許容する


ねえ、君が僕を飾ってくれないのなら

僕の身体なんて要らないよ

最終論はたった独りでも

ラムネイルに浸されるよりは

いい

いい

いい


こっちの鏡に映ってるのは

あっちの鏡と同じものなのに

なのに

そっちの箱にあるものだって

どちらの箱にも与えるべきモノなのに

なのに


ねえ、君を失うくらいなら

僕は独りぼっちを失うよ

嫌いにならないんてことも

嘘だってわかってるから

だめ

だめ

だめ


自意識過剰に蓋をしても

僕は何者にもなれない

感情鬱に手を叩いても

君は僕にはなれないんだよ


君に愛されないことなんて

最初から分かっていたよ

解されていく三等星に

慣れればそれでいいから


僕の箱に詰められた縫いぐるみ

ボタンが取れかけていたから

針と糸かそれとも唇か

どうか君に選んでほしいんだ

ねえ

ねえ

ねえ

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