【KAC20253】カクヨムの妖精トリちゃん
帝国城摂政
カクヨムの妖精トリちゃん
----トリの降臨! トリが降臨したぞ!?
僕の名前は、マサキ。
ごくごく普通のカクヨムユーザーである。代表作は『どす恋ハッピー・みくるちゃん』(恋愛ジャンル・お相撲さん大好きの幕野内みくるちゃんが、恋するためにどすこいパワーで頑張るお話である。ちなみに感想は5件で、ポイントの☆は10)。
まぁ、有名なユーザーという訳でもなく、ぼくの執筆スキルはこんな物である。そもそもカクヨムは好きな作家が多くて、読んでいるうちに自分もやってみたくて始めただけで、執筆1:読書9くらいで、そんなに本腰入れてないから十分なんだけど。
そんな僕の前に、突如として、トリが降臨した!
そう、トリである! カクヨムの妖精と言っても良い、あのトリである。
あのカクヨムのコンテストに出て来る、フクロウだかなんだかよく分からないトリのキャラクターだ。
そんなトリが、いきなり窓を開けて、僕の部屋へと飛んで入って来て----
『やぁ、君が"ドエロ大好きぴちぴちぴっち"さんかい? 自分はトリっていうんだけど----』
「はい、人違いです」
ここで衝撃の事実が判明! どうやら、このトリは、僕ではなく、別のユーザーさんの元に行くのを間違えたらしい。
ちなみに僕のユーザー名は『シン・マサアキ』。一文字も合ってないんだけど……。
『すまないねぇ、"シン・マサアキ"くん。自分はいつもはネットの世界でやってるだけだから、こうしてネットの外に出るのに慣れてなくて……』
「は、はぁ……それでその、"ドエロ大好きぴちぴちぴっち"さんってのは、どういう?」
『カクヨムユーザーの中でも、かなりマニアックな人魚NTRモノを書いているユーザーさんでねぇ』
そりゃまた、マニアックな……。
『ちなみに代表作の☆の数はいま現在、27890、だったかな?』
「2万?!」
嘘でしょ?! そんなマニアックな人魚NTRモノを書いているユーザーさんの☆が、2万越え?!
『驚くことはないよ、"シン・マサアキ"くん。せいぜい☆10くらいの作品で代表作とか言っちゃう、痛い"シン・マサアキ"くん』
「喧嘩を売ってるの?! 喧嘩を売ってるよね!」
『そんな事はないさ、"シン・マサアキ"くん。割と皆が読みやすい恋愛ジャンルで☆10で、代表作といっている"シン・マサアキ"くんを怒らせようだなんて、ちっとも思ってないよ』
このトリ、焼きてぇ~!! がんがん、焼きてぇ~!!
『"シン・マサアキ"くん、どうして"ドエロ大好きぴちぴちぴっち"さんの作品が、これほどまでに多くの読者を惹きつけているか分かるかい?』
「へっ……?! えっ、えっと……複垢?」
『今のご時世、それをやってたらダメだから言わないでねぇ。
正解は、"ドエロ大好きぴちぴちぴっち"さんが、自分の好きな作品を、皆に読んでもらえるように頑張って来たからさ』
トリさんがいうには、"ドエロ大好きぴちぴちぴっち"さんというユーザーは、自身の好きな人魚NTRモノを流行らすために、様々な【読者を惹きつける工夫】をしてきたのだという。
『まずは、投稿頻度。初日は1~3話ほど投稿し、次の日からは1話ずつを毎日欠かさずやっている。それはまるで釣りのように、最初の3話でがっちりと心を掴み、その後その話を読み続けて行くように工夫して書いているんですよ。
続いて、文字数。一般的にカクヨムはネット媒体、主なユーザーの中には、通勤中や通学途中に開いて読もうという人も多い。そして人が10分間に読める文字数はおよそ、ひらがな換算だと4000文字。漢字換算だと3000文字だとされているよ。
ただ文量があれば良いって言う訳でもないけど、相手に読ませようと思っているのなら、ある程度の文字数が必要だと考えて書いているようだね!
次に、趣向。これは作者の味というモノだね。
「この作者は必ず面白い!」、「この作者は必ず最後まで書き切ってくれる!」、「この作者は絶対に毎日投稿する!」という、読者からの無条件の信頼と呼べる物を、"ドエロ大好きぴちぴちぴっち"さんは勝ち取っている。
だからこそ、多くの読者が"ドエロ大好きぴちぴちぴっち"さんの作品を心待ちにして、楽しみにしているんだ。
最後に、話数。読者の中には「このくらいだったら一気読みしたいな」とか、「最低でもこのくらいの話数は欲しい」という人も居る。そして、多すぎると話の収集がつかなくなるのも多い。
"ドエロ大好きぴちぴちぴっち"さんはそれを分かって書いており、今まで一度も物語を破綻させたことがないユーザーさんとして有名さ。そして、全ての物語の世界観が裏で繋がっているというのもあって、"ドエロ大好きぴちぴちぴっち"さん好きの読者さんはその事を高く評価し、「次はどういう切り口でやってくれるんだろう?」とワクワクしてやっているんだから』
トリが語る、"ドエロ大好きぴちぴちぴっち"さんの魅力は、凄まじいモノだった。そして、聞いているだけで魅力的なユーザーさんなんだと、僕は感じた。
「(僕は、そこまで真剣に向き合っていただろうか……)」
所詮は、下手の横好き。単なるお遊びで始めただけ、と割り切っていなかっただろうか?
"ドエロ大好きぴちぴちぴっち"さんくらい、僕は真剣にやったと言えるだろうか……?
『そして、"シン・マサアキ"さん。一番、重要な事を教えてあげよう』
「重要な事……?」
『そう、一番重要な事は、【自分の心のオ○ンチンに素直になる】事さ』
「ぶっ……!?」
思わず噴いてしまった。
なんだよ、自分の心のオ○ンチンって!?
『ここで噴き出すのは、三流。しっかり受け止めるのが一流の、カクヨムユーザーだよ』
「うるさいよ、いきなりオ○ンチンとか言って! カクヨムの妖精としての自覚はないのか!」
『自分はただのトリ。そして、どういうキャラなのか分からないから、好き勝手に書かれているだけのトリさ』
……なんだか、可哀想になって来た。
特にキャラ設定が分かってないからって、ここまで大っぴらに「オ○ンチン」と言わせるキャラに変えられている事が、残念でならない。
『いいかい、"シン・マサアキ"くん。
----【好きこそものの上手なれ】という言葉があるように、自分の好きにきちんと、真正面から向き合った人間が書いたものほど、面白いモノはない。
流行りや廃りなど、流行は勿論大事だ。けれども、自分に乗り気でない、オ○ンチンに嘘をついて書いたモノは、読者だってそれが分かるモノさ。
それで初めて君は、オ○ンチンに素直になって、カクヨムの道を進んで行けるんだ!』
「トリ……」
そうだな……トリの言う通りだ。
確かに、『どす恋ハッピー・みくるちゃん』は、ただ好きな作家さんの好みが、お相撲だと知ったから書いただけで、僕自身はお相撲にそこまで大好きという想いはない。だからこそ、☆が10止まりなんだ……。
「トリ、僕、頑張るよ! 今度こそトリに面白いと言ってもらえるような、そんな素晴らしい作品を書くよ!」
『"シン・マサアキ"くん……! その時は、是非とも本部の人がレビューすると思うよ!』
そこで、自分でレビューするという事はしないんかい!
それが、この僕、"シン・マサアキ"が、☆54280という、大ヒット小説『黒幕男の執着がヤバいんですが?!』を生み出したきっかけです!
一方、その頃、無事に"ドエロ大好きぴちぴちぴっち"さんに会えたトリはというと----
『"ドエロ大好きぴちぴちぴっち"くん、表現が過激すぎるから、もう少し気を付けないといけないからね!』
「ただの、通知……?!」
【KAC20253】カクヨムの妖精トリちゃん 帝国城摂政 @Teikoku_Jou
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