第6話 かなのアーツと植物の妖精

私は今、メリーを連れてアーツを知ったあの広場にいる。


さき「やっほー、おまたせ」


かな「やっほ。ごめんね、部活の後に」


さき「いいよ。でも、かながアーツの練習したいなんて言うのはびっくりだったよ」


かな「だって、私アーツについてよく知らないし、さきがやったみたいなアーツに憧れるから!」


さき「そうかそうか。でも私、前にも言ったようにあんまりアーツ使わないからね?」


かな「そう言っても私よりアーツに詳しいでしょ?」


さき「それもそうだ。じゃあさっそく練習始めるか!」


かな「お願いします!」


さき「まずは、かなのアーツについて理解しておかないと。かなは想像のアーツだよね」


かな「うん」


さき「想像のアーツは、すこーしだけ特殊だから注意してね。例えば、私の波のアーツだと、波を操るのが基本で、波に関連することをするのが応用、みたいな感じ。でも、想像のアーツは想像した事が全て現実化するっていうアーツなの」


かな「じゃあ、想像すればなんでも出来るの?」


さき「うん。できるよ!ただ、失敗もある」


かな「へえ。アーツを使う時、魔力とかがないとダメとかっていうのは?」


さき「ないよ」


かな「ないの!?こういうのって魔力とかありそうなんだけどなー」


さき「あはは。確かにね。アーツっていろいろ変だから」


かな「ん?てことはさ、私、想像力だけでいいの?練習は?」


さき「まあ……しなくてもいい。でもね、実際に見たことを想像した方が成功しやすいらしいよ」


かな「そうなんだ……。」


さき「あと、アーツには強さがある。これは、かなにはあんまりには関係ないけど」



_____________________




《アーツの強さ》


アーツには強さの定義がある。強さとは威力ではなく、関連するものの数の多さだ。


バラ>白>風=波>反射光>植物>心>呪い>香り>まる>雲>音



_____________________



かな「想像のアーツは?」


さき「想像のアーツだけは、使い主次第だから強さは定まってないの!」


さき「なるほど。」


そういえば、メリーはどこに行ったんだろう。さっきから声がしないけど。


メリー「はいはい。ここよ」


かな「あ、メリー。あんまり喋ってないけど、どうしたの?」


メリー「人が喋ってる時にベラベラよこで言うのは失礼でしょ。そういう常識は持ってる」


かな「おお、さすが……」


さき「あ、メリーちゃんだ。どうも」


メリー「どうも……」


かな「さきはこの子の正体、なんだと思う?」


さき「え?妖精じゃないの?」


かな「妖精なんだけど……。アーツのこととか聞くとちょっとはぐらかしてくるっていうか」


さき「そうなの」


かな「私そういうのされると気になってしょうがないのよ。そういえば、さきの妖精見てない!」


さき「待って。今呼ぶ。」


さきは地面に座って目をつぶり、草木に微笑みかけた。地面に置いたさきの手が、植物と一体化しているように見える……。


さきが手を地面からはなした。手があった場所を見ると、植物の服を身にまとった可愛い妖精がいた。目をつぶって大の字になっている。


さき「おはよう。エリアノール」


エリアノール「おはよう。今日もいい目覚めで嬉しいねぇ。」


その妖精がのびをしたとき、花が開花したような美しさを感じた。気のせいじゃないよね?


エリアノール「あら。そちらの方はどなたでいらすのぉ?」


さき「この子は私の親友で、後行のアーツク」


かな「かなです。よろしくお願いします」


エリアノール「かなちゃん、よろしくねぇ。私は自由人だからそれなりに接してくれたらいいよぉ」


かな「じゃあ、エルーって呼んでもいい?」


エルー「いいよぉ。可愛いあだ名ねぇ」


さき「妖精って名前が長いもんね」


エルー、これまたすごく可愛い妖精だな。こんなに不思議なことが起こるって、私、本の中のアリスにでもなっちゃったみたい。



あとがき

かなちゃんって名前を不思議な略し方しますよね。メアリットは、メアリーじゃなくメリーだし、エリアノールは、エリーじゃなくてエルーだし。

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