第5話 メアリット

翌朝…。


???「ちょっと起きてー!朝だよー!」


なんてシンプルな起こし方…。誰だろう?ママ?起こされたら1回目は素直に起きるタイプの私は、とりあえず起き上がった。


メリー「あ、朝は強い方なんだ?」


かな「…メリー?おはよう。」


寝ぼけていて、突然現れたメリーにびっくりしなかった私は、いつものように2度寝に入ろうとした…。あー、まだ眠いな。


メリー「何、2度寝?寝かせないわ。この私がモーニングコールをしているのに。」


そういえば、今日はさきにアーツを練習することを話そうと思って…。だんだん記憶がはっきりしてきた。


メリー「あ、そろそろ起きるのね。」


かな「メリー!?朝から来るなんて聞いてないよ!」


メリー「さっきおはよって言ったじゃん。なんで今更ビックリしてるの、ほら起きて!部活あるんでしょ。」


あ、そうだ。部活もあるんだった。急いで支度しなきゃ。


私とさきは陸上部。さきは結構走れる方で、大きな大会の出場も狙ってるらしい。まあ、私は楽しく部活が出来ればいいし、さきも楽しくやってるみたいだから今は満足。


メリーがわーわー言っているなか、私はさささと準備を終わらせて家を出た。


かな「行ってきまーす。」


まま「はーい、行ってらっしゃ~い 。」


今日も家族みんな元気だ。両親がいて、妹2人と弟と私がいる。けんかもあるけど、仲良くやっていけてると思う。


自転車に乗って、朝の風を感じながらさきとの集合場所に向かった。こんなに余裕を持って家を出発したのっていつぶりだろう!


ただいつもと違うのは、後ろから可愛い妖精がついてきているくらい…。


いつもの集合場所に着いた。私よりもさきの方が着くのが早かったみたい。


かな「おはよう。」


さき「おはよう!」


いつもみたいにたわいない話をしながら登校する。昨日のテレビに推しが出たとか、ハンバーグの肉汁が多めだったとか。


そんな話の中に、メリーの事をさきが知っているか聞いてみた。


かな「さきって妖精見たことある?」


さき「なんで?」


かな「なんかさ、いるんだよね。妖精が。後ろに」


さき「後ろに?」


自転車に乗っていて危ないのに、さきはいつも怖いもの知らずで、後ろを振り返ったりする。いつも車が来てないかハラハラするんだけど、良かった。今は来てないみたい。


さき「わっ、ほんとだなんかいる。」


かな「その子ね、メアリットって言うらしくて、私はメリーって呼んでるの」


さき「へえ!メリーか。いい名前じゃん。」


かな「さき、驚かないの?」


さき「うん。私もアーツと関わるようになってから、妖精に会ったんだ。」


かな「そうなの!さきはどんな妖精と会ったの?」


さき「私は、」


メリー「ちょっと、私抜きで会話しないでよ!」


かな「あ、メリー。ごめん、でもさ、こんな街中で妖精とおしゃべりしてたら不審に思われるよ。多分」


メリー「まぁ、それもそうだけど…。」


さき (…。)


メリー「じゃあ、私はキーホルダーにでもなって、ついて行くよ。」


と言って、メリーは私のカバンのキーホルダーになった。ミニチュアとかそういうのを想像してたけど、綺麗なバラのキーホルダーだった。もうこんな事で驚いちゃダメだよね。


かな「妖精って不思議…。あ、それでさきはどんな妖精と喋ったことがあるの?」


さき「それはね、私が得意とする植物のアーツから生まれた、植物の妖精だよ。」


かな「へぇ。あれ、じゃあメリーはなんのアーツから生まれたのかな?メリー?」


私はさっきまでメリーだったバラのキーホルダーに話しかけたけど、返答なし…。この姿だと喋れないのかな?


かな「まあ、後でいいや。」


その後、部活が終わって帰る時にさきにアーツの練習相手になってもらう、という約束をしてから家に帰った。


メリー「やっと終わったか。暇だったぞ。」


かな「うん。ごめんね、長い時間待たせて。それでさ、聞きたいことがあるんだけど。」


メリー「ん?私に?」


かな「そう、メリーに。メリーって何かのアーツの妖精だったりする?」


メリー「いいや、違うね。私はそういうのじゃない。」


かな「違うって、なんで?」


メリー「なんでっていわれても…。あ、でも言えることは、私は心とバラのアーツを持ってるってことかな。」


かな「へー、そうなんだ。」


なんでみんな曖昧に答えるの?気になるじゃん。


かな「ねえ!メリーはどうして私のところに来たの?私、心でもバラでもないアーツクなのに。他にも、気になることがたくさん…」


メリー「まあまあ、妖精について知れるのはまた今度かな〜。」


かな「えぇ。」


なんで気になることだけ教えてくれないのー!アーツって謎が深すぎるよ…。



あとがき

メリーの性格について、ちょっと知れたでしょうか?今後のメリーのからみも注目ポイントです。

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