第7話「得体のしれない人」Side 勇者
僕は勇者だ。
まだ11歳でお師匠様の足元にも至ってない未熟者だけど修行を精一杯頑張っている…と思う。
お師匠様はいつもカロノさんといつも話してる。カロノさんはエルカのお父さんだ。
お師匠様はすごく強い。僕たちがどれだけ攻撃してもホコリ一つつかないんだ。痛いとかって言ってるけどダメージはまるでないように見える。
実際鑑定魔法でお師匠様のHPという物をみたとき数字が少しも減っていなかったのだ。
お師匠様の底を僕は見たことがない。カロノさんやエルカはまだ僕が何とか食らいつけるけど、お師匠様には一切近づけない。
もしお師匠様が本気を出せばきっとこの世界丸ごと消し去ってしまうほどの力がある…とカロノさんが言っていた。
「あ…」
「フッフッフ…まだまだだな勇者!王手!」
小さい頃からやってる将棋でも勝てたことがない。お師匠様は一体何なんだろう。
人みたいだけど人じゃない力を持ってるし、かと言って竜や魔物、魔族みたいな類でもない。
前にお師匠様に「なぜそんなに強いの?」と聞いてみれば「私が人だから」とかなんとかって言っていた。
どういうことか分からなかった…
今は将棋が終わってご飯を食べている。
昔はお師匠様の出していたご飯を食べていたのだけれど、今はエルカが作ってくれたご飯を食べている。とてもおいしい。
「エリック、どう?美味しい?」
「うん!とってもおいしい!」
「やった!エリックにおいしいって言ってもらえた!」
エルカは本当に元気だ、あんなに修行して疲れた後なのにご飯を作ってくれてしかもこんなにはしゃいでる。
「ねぇエルカ」
「ん?なぁに?」
「お師匠様に追いつくにはどうすればいいのかな」
エルカは少し目を閉じて「う〜ん」と唸り声を上げた後。
「わかんない」
「そうだよね…」
本当にわからない。お師匠様がどんなにしてあの力を手に入れたのか、どうやってあんなに強くなったのか。全くわからない。
本当に、得体のしれない人だ。
➖️➖️➖️➖️➖️➖️あとがき➖️➖️➖️➖️➖️➖️
第七話、いかがでしたでしょうか?
今回は少し短めになってしまいました…
あの神、本当になんなんでしょうかね最高神よりも強く、例え勇者や竜の攻撃であれど一切のダメージを負わない…もはや神の域すらも飛び越えてる気がしなくもないですが…まぁ何でもいいですかね。
ここまで読んでいただきありがとうございました!これからもよろしくお願いします!
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