娯楽が大好きな神界を追放された神
怠けみかん
第一章
第1話「怠ける神さん」
私は神だ…追放されちゃったけど
追放された理由は簡単、甘くて美味しい炭酸の飲み物としょっぱくてパリパリのお菓子、それと面白い映画のせい。
それでずっとぐーたらしてたら最高神に追い出されちゃった。
…意味がわかんないよね。神の中にはニートしてるやつもいるってのにぐーたらしただけで追放とか…
しかも…この世界さっき食べてた飲み物やらお菓子やらがない世界だし…
能力の半分以上を封じられた状態で放り出されたんだよ〜
…最高神には今度会った時には一発くらいぶち込んでやりたい
とりあえずこの世界を知るために私は森を歩いている。
道?無いよそんなものは、獣道すら無い草木の混じるジャングルみたいな場所を延々と回ってる…地理把握系の能力封じられたしなぁ…
「…爆発?」
ドーンッとそんな音が遠くから聞こえる。どこかで爆発が起きているようだ、見に行ってみようかな?
「瞬間移動」
とりあえずこの能力は使えるようだ、これすらも使えなかったら本気で最高神を潰そうかと考えていたところだ。
そうして一秒もかからずに着いたのだが…
「この惨状は何があったんだ?」
そこにはもとは村があったのだろうがその全ての建物が燃えている、人々の悲鳴が聞こえおそらく村の中は地獄絵図のようになっているのだろう…
「これ見捨てるわけにもいかないよねぇ…」
それにもし助けたらこの世界で神として信仰されるかもだし…とりあえず状況把握の能力をっと。
えぇ…これどうなってんの…いや、状況は分かった、魔王の分身が直々に魔王軍を率いてこの村に生まれたばかりの勇者の称号を持った赤子を殺しに来たらしい…
「ゲームみたいに待ってくれたりはしないんだなぁ…」
現実は残酷なようだ。
「あれが魔王かな?」
隠密やらなんやらの能力を自分にかけて魔王の分身に近づいていた。
う〜ん見たところとても魔王には見えない…
見た目は完全にただの気のいいおっちゃんに見える…いや服装とかはめっちゃ立派なんだけどね、どうしてもこう…ね。
パキッ
「あ、」
あーやってしまった…隠密かけてたんだけど枝を踏んで音を出しちゃった…防音もつけるべきだったかな?
…いや防音の能力封じられてるわ
「そこにいるのは誰だ!」
どうやら近くにいた魔王の部下に気づかれたらしい…いっそのこと村人以外を丸ごと消し飛ばすか…?
「そこに誰かいるのか?」
「はっ!侵入者の可能性が高いです!すぐに排除いたしますのでご安心を」
魔王も来ちゃったよ…これはでていくべきかどうか…できれば無駄な戦闘は避けたいんだよなぁ。
「そこにいるのは誰だ〜?もし道に迷ってんなら教えてやるぞ!」
「魔王様!ですから侵入者の可能性が…」
…道を聞きに行くか
「あの〜娯楽の多い町ってどっちですかね?」
「こりゃ可愛いお嬢さんだ、娯楽の多い町か…それならここを真っすぐ行って途中の分かれ道を右に、そうすると馬車の通っている道があるからその道をまっすぐ行くといいぞ」
「ありがとうございます!」
まさか魔王に道を尋ねることができるとは思ってなかった。魔王は見た目だけでなく中身も気のいいおっちゃんだったようだ
「すまんな、俺が直々に案内をすることができれば良かったが…今この村を滅ぼすのに忙しくてな」
「いや〜それでも迷ってた身からすると道を教えてくれるだけでも有り難いですよ」
「そう言ってもらえると助かる」
「それではありがとうございました!」
「おう!困った時はお互い様だ!」
これで拠点も娯楽も構えることができそうだ…娯楽系の能力の6割を封じられたからな。最高神嫌いなったかも。
「まぁでも」
…この村の住人は全員助けることもできたし、良しとするか。
➖➖➖➖➖➖あとがき➖➖➖➖➖➖
ということで、記念すべき第一話はどうだったでしょうか!
楽しんでいただけたのなら幸いです。
最後どうやって村人達を助けたのかは次回にでも書きたいと思います!
こちらまだ語彙力も文章力もついてない未熟者でして…
それでも!皆さんに楽しんでいただけるよう!精進いたしたいと思います!
ここまで読んでくれてありがとうございました!
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