付き人の証

星之瞳

第1話

「王様!王女様が生まれました!」

「そうか、それでは妖精の学校に依頼を出さなくては」

この国では妖精が王族の付き人になり生まれた子供の成長を見守るという制度があった。


妖精の学校では王からの知らせを受け、選抜試験を行うこととなった。

王女の護衛なのだから、知性、知識、魔力、体力などが優れたものが必要となる。

妖精の学校は大騒ぎになった。数日後試験が行われた。

そしてその日のうちに結果発表が行われ、レイナが選ばれた。


しかし、それを快く思わないものがいた。リナである。リナはひそかにレイナと入れ替わる準備を始めた。


翌日学校に王室の馬車が迎えに来た。

「レイナさんを迎えに来ました」従者が言うと、

「お待たせしました、私がレイナです」と一人妖精が名乗り出た。

「馬車に乗ってください、お城に向かいましょう」レイナを乗せた馬車は王宮へと向かった。

王宮に着くとレイナは従者に王のもとへと案内された。

「そなたがレイナか」

「はい」

「それでは王女の護衛としてふさわしい印を与えよう、あれを」王の命令で従者は箱を持ってくると中のものを取り出し、レイナに付けようとした、しかしそのチョーカー彼女に首に撒こうとすると、拒否したように箱に戻ってしまった。

「これはどうゆうことだ!お前は誰だ!!」

王の一括に妖精はブルブル震え出した。ドアが開き

「その妖精は偽物です。本物のレイナをお連れしました」と女性の声がした。

「おお、妖精の学校の校長よ。これはどうゆうことだ」

校長はしずしずと王の前に進むと、

「レイナが選ばれたことを気に食わないものが入れ替わろうとしたんです。付き人の証を付けようとすれば、すぐに嘘はばれるのに。王様、この娘が本物のレイナです」

「そうか、レイナこのチョーカーを付けてみなさい」従者がレイナの首にチョーカーを撒いた。するとレイナは成人の女性の姿となった。

「レイナよ驚いたか、このチョーカーを付けると妖精は人型になれる。でも能力はそのまま使える。王女を守って欲しい」

「お言葉しかと胸に刻みました。王女様を守るため最大の努力をいたします」

王は頷いた。二人は王に一礼すると退出した。

王はブルブル震えている妖精を一瞥すると

「この者は嘘つきだ。捕らえよ!」と命令した。リナは捕えられ連行された。


レイナと校長は王妃と王女に面会した。その後自分の部屋に案内されたレイナは従者から仕事の説明を受けた。従者が退室するとレイナは校長に

「あの、校長、もしかして校長も王女の護衛をされていたんですか?」

「ええ、私は王子だったけどね。この首のチョーカーがその証。王女が成人すると任務は終わるわ、その後は妖精の学校で後輩の世話をして暮らすのよ」

「そうなんですね。後輩の為にも仕事頑張ります」

「しっかりやるのよ」

校長とレイナは握手を交わした。


レイナは王妃と王女から絶対の信頼を得、王女が成人してからも特例として側で使え続けた。それは王女が嫁ぐまで続いた。









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付き人の証 星之瞳 @tan1kuchan

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