1ー1

 どれくらい寝たんだろう、トントンと鳴るドアの音で目が醒める。


「お嬢様、お目覚めになられましたか?軽食をお持ちいたしました。入ってもよろしいですか?」


メイドかな?  ぐぅ〜〜  お腹の音が部屋に鳴り響く。...お腹すいたなぁ。


「入って。」


「お身体は大丈夫ですか?こちらをどうぞ!お薬もこちらに置いておきますね。」


「ありがとう、もう一人にしても大丈夫だから。」


「では、失礼致します。何かあればドアの外におりますので、お呼びください!」


 私はメイドが外に出ていったのを確認して、急いで机に向かった。

とりあえず記憶を辿って物事を整理しよう、ろくな記憶ないけど......


 まず、私が転生したのはロナンド王国という場所らしい。そして私は国を支える二大公爵家のうちのフェルメール公爵家の愛娘。

 あ〜なるほどね、一人っ子だから両親の寵愛を一身に受けてこんな我儘娘になったわけか...


 ちょっと待って!!!公爵家?って事はまさか、まさかのまさか?!?私とんでもなくお金持ちに転生した感じ!??確認しよう、えっとメイドの名前は...


「リ、リアナ!」


「はいお嬢様!!どうなさいましたか!?まさか、またお身体が、!」


「あぁ違うの、ただ確認したくて。私ってお小遣いとかってもらってる...??」


「お小遣いですか?えっと、それはお嬢様が自由に使用できるお金とかですか?」


「そうそれ!!あの、お買いものがしたくて!ずっと部屋で休んでたし、外でたいな〜って!」


「そういう事なのですね!でしたら特に制限はございません、毎月一定のベリーがお嬢様の金庫に入りますので。」


 ベリーはこの国の通貨か、って!無制限!?まさかの回答...確かに記憶の中のアリシアはドレスとか宝石買いまくってたなぁ、という事は!!!どんだけ散財しても問題無しじゃん!


「リアナ!早く散財...じゃなくて、お買い物!行こ!!」


「お、お待ちくださいお嬢様ー!!その格好のままはマズイですよ!お嬢様?ま、待ってください〜!!」


「え!?これだめなの?可愛いのに。」


「お嬢様、それは寝巻きですので...すぐにドレス用意させますのでお待ちください。」


 これ寝巻きなのか!慣れないからドレスかと思った......


リアナが持ってきてくれたドレスはあまりにも豪華で派手な感じだった。赤色と黒色をメインとし、金色のバラの刺繍にがとても綺麗だ。そんでもってさらに綺麗なのが、各箇所に散りばめられた宝石。初めて見たなぁ、高そうだな.....


「お嬢様、頑張ってくださいね!」


「え?何を....う゛っ!!!!!え!ちょ、く、く゛る゛し゛い゛.....」


.......し、死ぬかと思った。転生早々やめてほしい、まさかドレス着るのがこんな大変だなんて、全身スウェット生活が恋しいこの頃だ。


「リ、リアナこのコルセットってもう少し緩めたらダメ??ちょっとキツすぎるんじゃない?」


「お嬢様...もうすでに普段よりも緩いですよ?いつもなら,もっと!って仰るのに、、、」


 マジか


「まいいや、ねぇこれでもう出発できる?早くいこーよ!」


「はい、もう大丈夫ですよ。馬車もついたようですし、早速向かいましょう!」


 馬車!!わー!漫画とかでみて乗ってみたかったんだよねー!まずはどこにお金使おっかな〜ん、ものすごく甘いものが食べたい気分...


「ねぇリアナ、ここら辺で美味しいスイーツのお店ってどこ?一番有名なので!そこに行こ!」


「かしこまりました!あとお嬢様、この間新しいドレスのお店が開店したそうですよ!素材も宝石もすべて一級品で、レディーの間でとても人気が高いんですよ!のぞいて行きますか?」


 ドレス!!今着てるのもそうだけど、なんせアリシアが美人すぎて何でも似合うんだよな〜。前世では服とか気にする間も無かったし、今世はいっちょオシャレしまくるぞー!この顔面とスタイル、うんうん、存分に楽しまないとっ


「うん、そうしようかな!」



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

せっかく公爵令嬢に転生できたので、贅沢三昧!好き放題やってみた!...やっば、この人の名前なんだっけ? 牡丹のボタン @kawaiibotann

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ