読書とは
加賀倉 創作【FÅ¢(¡<i)TΛ§】
~言葉の海開き~
私にとって読書とは……
──様々の未知の言葉の海に浸かること
そう定義するのが、適していると思われる。
海、というのは代表してそのように表現したのみで、規模や温度や水中の成分の違いなどによって、例えは変化する。
海、湖、池、沼、水溜り、風呂、銭湯、温泉、プール……
水中の成分が異なるというのは、すなわち読み物で言うと、使われている言葉が異なる、からであり、効能も違うし、色も違うし、肌触りも違う。
海の浸かり方、すなわち読み物の楽しみ方について言えば、私の場合、たいていは名湯に長湯するのではなく、スパ◯ールドみたく、様々な本を摘み食いしていくのである。すなわち種類をこなし、いくつか回ったら、さっき浸かった風呂に帰ってくるということもある。もちろん、気に入ったな、自分の肌に合っているな、と感じれば長湯、すなわち読破、周回読書することもある。
ちなみに先にあげた全ての
そのため、海から湖へ、はたまた湖からユニットバスの浴槽へ、どんな水も、すなわちどんな言葉も流れうるのであり、その気さえあれば、ありとあらゆる言葉の潮流に、文に、段落に、章に、本に、論に触れられるのであり、触れて得たものから自らの意思で言葉を新たに紡ぐことさえできるのである。
飛躍的換言を敢えてするならば……
読書は、人類のイデア、集合的無意識、ひいては
だから私は、今日も、読み、そして書くのである。
自分が書き、他人に読まれ、他人によってまた書かれ、またまた自分がそれを読む。
悠久の水の伝承を、いつまでも……
読書とは 加賀倉 創作【FÅ¢(¡<i)TΛ§】 @sousakukagakura
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