憧れって何だと思う?

鋼音 鉄@高校生(マネージャー兼生徒会)

憧れとは

憧れという単語……それは私観的立ち位置で見れば肯定的であり、否定的でもある。そのような両極を兼ね備えたような言葉だ。


良い視点に目線を当てれば、とても素晴らしいものになるだろう。

それを始めた原因。それになりたいと思った要因。何か動きたいと思ったキッカケ。


例え数少ない業界だったとしても、小さな一人の行動によって一人惹かれ、その一人にまた一人が惹かれる。


世界を色鮮やかに彩るのに間違いなく必要な連鎖であり、連動だ。


しかし、それだけで憧れは終わらない。美しいと思えるという事は醜い部分も当然としてある。


例で例えるなら『折れ』だ。


最初にこうありたい、こうなりたいと思って始めた事であっても……それになれるとは限らない。


もしなれるとしても、達成できる最後まで続くとは限らない。


憧れが夢という存在を作り上げ、憧れが夢という存在をへし折っている。


幼き頃に自分という存在価値の一つを作り上げ、成長をした頃に自分という存在価値を壊している。


これを皮肉と言うのだろうか。それとも、もっと性の悪い単語を用いらなければならないのだろうか。


なんとも難しい課題だ。私の語彙ではそれが見つけられそうにはない。


あぁ……今思い返せば、これも憧れだ。

身近な小説家がいた。今現在でも活動を続けており、今も……その先もきっと実力差は離れ続けている。


ああなりたい、こうなりたい。そんな子供のような、少し幼い思考を抱え、努力を重ねる。

その途中で折れて、立ち直って。折れて、立ち直って。


それで、躓いて。地面に額をぶつけて、泣きそうになる程喉がつまり、自分が分からなくなる程に迷い、もう倒れ伏してしまいたいと思ってしまうんだ。


少し長くなってしまった。要約すれば、目標と自分の実力がまるでマッチしない…だから人々は後ろを向くのだろう。今まで歩いてきた道を引き返すように、何事もなかったかのように。

その悔しさが、自身への憎たらしさが。憧れを見失わせ、夢を手のひらから離すのだ。


それから人間の話は展開されていくのだから、神様と言う上位存在は相当な意地悪だ。


結論を言おう。


憧れと言うのは吐瀉物みたいなクソな感情だが、そこから先……つまり憧れを見た先を決める重要なものでもある。


うら若き者たちよ……いや、人々よ!自分に失望する事なかれ!


憧れが目の前に見えなくとも、手に入らなくとも。人間の価値はそれで決まるほど安くはない。


そして、その憧れだけが幸せを実らす事はない!


自分にはこれしかないと思っても、他所の道を見れば同等程度に楽しいところやそれ以上に楽しいところはある!


他所を見てもこれをやりたいと思ったのなら引き返せ!


それが君にとっての最適だ!


さぁ、人々よ。自分を信じて歩むのだ。憧れを見た後の自分を信じて。


安心するが良い。世界は祝福に満ちているさ。

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