第24話

愛美は梨花に謝った。

「ゴメン。苦労させたね……」


「したよ、苦労。死ぬほどした」

「でも死んで無いじゃん」


「死んでたまるか」

梨花の口角が少し上がり、笑顔に見える。


愛美は笑ってくれたことに感謝した。目から涙が溢れ落ちる。

「ごめんね、ごめんね、本当にごめんなさい」


ベッドから起き上がり涙を拭う愛美、ふと

「でも、どうして? どうやってここまで?」


「弁当屋の店長が運んでくれた。援交も気にしないって。

 若気の至りは誰でもあるってさ」

一瞬喜ぶ愛美だが、


「言ったの? 店長に? なんで言うのよ!」


「説明しないと警察呼ぶって言うから。でもイイ男ね」

ニヤリと笑う梨花を見て、慌てる愛美。


「えっ? やめてよ!」

「アンタの男じゃないでしょ。私のタイプだし」

「ちょっと! ちょっと! ちょっと!」


「第2ラウンド開始!」

「もう! でも、負けないよー」

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